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野球がつなぐ日米友好 駐名古屋米国首席領事 マシュー・センザー

2022年8月7日 05時05分 (8月7日 05時05分更新)
全国高校野球選手権愛知大会で始球式に参加する筆者

全国高校野球選手権愛知大会で始球式に参加する筆者

 米国から日本へ野球が伝わって百五十周年を記念して、全国高校野球選手権愛知大会で始球式を行うという素晴らしい機会をいただきました。猛暑にもかかわらず、張り切って試合に臨む選手たちと多くの観客を目にすることができ、私もうれしくなりました。
 ミシガン州で育った私は当然ながら、小さい頃からデトロイト・タイガースのファンでした。両親に連れられタイガースの試合を見に行ったことを懐かしく思います。大学院はシカゴ近郊にあったため、友達とシカゴ・カブスの試合を見に行くのが楽しみでした。おかげで今では、ナショナルとアメリカンの両リーグにお気に入りのチームがあります。私にとって家族や友人と野球観戦することは、共通の趣味でつながることで人間関係を築く最高の方法でした。
 外交官として働いていると、外国で米国のスポーツ、特に野球が人気だと分かるとうれしくなります。野球が日本に伝わってから百五十年を迎え、今年は日米友好の歴史、そして両国の友好の深まりを語る重要な節目の年です。私は日本の方に出会った時に、野球という共通項から、会話が始まったり、友人として長く付き合える関係を築きやすくなったりすることがよくあります。日本の友人からも、留学や仕事で米国に行った時、同じような経験があると聞きました。
 また、野球は私たちが共有する民主主義的価値観について大切なことを教えてくれます。ルールの尊重やフェアプレー精神に対する覚悟、チームワークや協力の大切さを学ぶことができます。練習する努力を重ねることで達成され、それらから得られる価値観、教訓はその後の人生の糧になることでしょう。
 私は始球式のマウンドに立ち、審判の「プレーボール」の掛け声を待つ間、第一球を投げることに胸が高鳴りました。でも何よりも胸が熱くなったのは、この日の試合のために懸命に練習し、この百五十年間で日米の多くの若者たちがしてきたように、長い野球人生を歩み始めた両チームの選手たちを目にした時でした。
 (駐名古屋米国首席領事 マシュー・センザー)

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