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<目耳録> 理解

2022年8月6日 16時00分 (8月6日 16時00分更新)
 何を考えているかは教えてくれないのに「大切なことだから理解して」と迫ってくる。
 この不思議な態度の主は政府。原発をこれからどう扱うか決めないまま、原子力政策の意義を説く「国民理解」に励んでいる。政府のエネルギー基本計画には原発の「活用」と「依存度低減」が併記されたまま。矛盾した表現に、原発十五基が立地する福井県では、原発推進派、脱原発派の両側から「方針を明確にして」との声が上がる。
 六月、国民理解をテーマにした政府の小委員会で、民間人の委員が、交流サイト(SNS)によるイメージ戦略を提案した。「技術的なことはいくら説明してもよく分からない」として、原発周辺のグルメ情報の発信を提案した。小委の総意ではないだろう。ただ、原発の意義を説く側が説明すらあきらめるようなら、理解が進むはずはない。
 (浅井貴司)

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