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中能登の風景に情熱 画家・高柳哲三さん追悼展

2022年8月6日 05時05分 (8月6日 10時12分更新)
高柳哲三さんがスケッチ時に愛用した帽子やサングラスなどを並べアトリエを表現した展示=中能登町一青のふるさと創修館で

高柳哲三さんがスケッチ時に愛用した帽子やサングラスなどを並べアトリエを表現した展示=中能登町一青のふるさと創修館で

  • 高柳哲三さんがスケッチ時に愛用した帽子やサングラスなどを並べアトリエを表現した展示=中能登町一青のふるさと創修館で
  • かつて織物業が盛んだった町の機場の風景を描いた作品=中能登町一青のふるさと創修館で

ふるさと創修館 代表作など並ぶ

 中能登町の画家で2020年に85歳で亡くなった高柳哲三さんの追悼展「郷土画家 高柳哲三の世界」(町文化推進事業実行委員会主催)が6日から、同町一青のふるさと創修館で始まる。地元の織物業や風景を描いた作品から高柳さんの息遣いを感じることができる。28日まで。 (大野沙羅)
 高柳さんは、大阪府出身で小学三年の時に同町武部に疎開。結婚後は同町久乃木で織布工場を経営しながら油絵を学んだ。現代美術展などに多数入選し、旧鹿島町時代には石動山国史跡記念絵はがきのデザイン原画を担当。町内の作家の書や写真、絵画作品などを集めた展示「いするぎ8人展」を主宰し、一〇年から同館で年一回開いていた。晩年も意欲的に描き続け、道の駅や能登上布会館などにも作品が飾られている。
 会場では、かつて町で盛んだった織布の工場や、生地を織る年老いた女性を描いた代表作「おりひめ」などの大型作品を展示。中能登町井田の不動滝や志賀町の機具(はたご)岩などの風景画もあり、現場に足を運ぶことにこだわった面がうかがえる。町の行事で使われたポスターや著名人の似顔絵スケッチ、自宅に飾ったという七福神の掛け軸も初公開した。
 昨年冬ごろ、町に作品を寄贈したいと考えていた家族が、同時期に高柳さんの作品に興味を持っていた道下勝太学芸員に相談。半年以上かけて準備を重ね、個展が実現した。四女の百海(どうみ)なおみさん(54)は「念願かなった。好きなことを見つけ、情熱を注いだ父の作品を見て何かを感じ取ってもらえたらうれしい」と笑顔。道下さんは、五十年以上前の作品には資料的価値があるとし「地元の人たちの貴重な営みの風景は歴史的にも価値があるのではないか。絵が再評価される機会になれば」と期待した。
 午前九時〜午後五時。火曜と祝日の十一日は休館。(問)ふるさと創修館0767(74)2735

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