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平和の船出へ 若者集う ウクライナ避難民ら参加 中島で航海合宿  

2022年8月5日 05時05分 (8月5日 10時44分更新)
平和について意見を交わす日本人とウクライナ人の参加者ら=七尾市中島町外で

平和について意見を交わす日本人とウクライナ人の参加者ら=七尾市中島町外で

  • 平和について意見を交わす日本人とウクライナ人の参加者ら=七尾市中島町外で
  • ヨットの操作方法や出航前の準備を学ぶ参加者=七尾市中島町外で

「いつも友達がいる…ありがたい」

 七尾湾で国内外の若者がヨットでの航海を通じて生きる力を養う合宿「ISPAヤングマリナープログラム・キールボートコース」が、七尾市中島町外(そで)を拠点に開かれている。今年は、ロシア軍の侵攻を受けるウクライナ支援のため、同国からの避難民や在日ウクライナ人も参加。三日夜は、日本とウクライナの子どもや大人が平和について意見交換した。(大野沙羅)
 一〜五日の予定で開かれている合宿には、両国の十〜十九歳が四人ずつ参加する。主催する国際団体日本支部「ISPA Japan」がクラウドファンディング(インターネットによる資金調達)を実施し、輪島市に避難し日本航空高校石川に通うゲオルグ・ハバロフさん(16)を招待。キーウ出身で在日ウクライナ大使館三等書記官のインナ・イリナさん(42)と子どもらも加わった。
 参加者は、インストラクターから船出の準備、帆の張り方など航海技術を教わり、自ら操縦して海図を書くなど実践的な指導を受けた。夜は、中島町外のゲストハウス「えんね」に宿泊。付き添いの保護者らも一緒にウクライナ料理などを作る自炊を体験し、ミーティングでは英語でコミュニケーションを取り、互いの文化への理解を深めた。
 「平和とは何か」。三日夜は、運営スタッフの伊藤栄一さん(31)が、ロシアのウクライナ侵攻が続く現状を受けて参加者にテーマを投げかけた。爆撃が始まり、両親と離れて生活しているハバロフさんにとって平和は「家に帰れること。安全であること」。日本人の参加者は「平和が脅かされることを実感を伴って考えたのは初めて。命の危機を感じるのは平和じゃない」と率直な思いもこぼした。
 ウクライナ情勢や歴史、必要な支援や民主主義を守る方法にも話が及び、一時間半にわたって議論。ハバロフさんは「一番うれしいのはそばにいて気に掛けてくれること」と語り、伊藤さんは「嫌なことを思い出させてしまったかもしれないが、いつも友達が横にいると分かってもらえたらありがたい」と伝えた。
 ウクライナ情勢で国際的に緊張が高まるが、インストラクターの山本海さん(39)は「交流が生まれることで平和が生まれる。意味のあるプログラム」と期待。同団体の友眞(ともざね)衛理事長は「航海しながら国際的な環境の中でリーダーシップを身に付けてほしい」と語った。

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