「介護離職」防ぐには 上司は傾聴一緒に考えて
2022年8月3日 10時24分 (8月3日 12時05分更新)
年間七万人が家族の介護で仕事を辞めている。企業は貴重な戦力を、社員は仕事と収入を失うことになる「介護離職」。防ぐポイントは何か。管理職向けのセミナーや関係者への取材から考えた。(佐橋大)
「介護の相談を受けたら、まず悩みをしっかり傾聴してください」。七月中旬、明治安田生命の管理職約九十人を対象にしたオンラインのセミナー。仕事と介護の両立についての企業向け講演を多く手掛ける外部講師、継枝(つぐえだ)綾子さんが強調した。
勤務などへの希望をよく聞き取り「一緒に考える姿勢が大事」と継枝さん。「残業は無理」との一方的な決め付けや、自分の経験を基に解決策を示すことはNG。家族構成、介護への考え方は皆違う。安易な決め付けは反発や不信を招く。
会社がすべきは「介護離職をさせない会社だ」と示すことと、申し出があった場合に休みを取らせるなど勤務上の配慮をすること。仕事との両立のためのサービス選びは、介護保険や支援策に詳しい地域の公的な相談窓口、地域包括支援センターに任せ、センターへの相談を促すといい。
間違いやすいのが、介護のための休みの取り方だ。
勤務などへの希望をよく聞き取り「一緒に考える姿勢が大事」と継枝さん。「残業は無理」との一方的な決め付けや、自分の経験を基に解決策を示すことはNG。家族構成、介護への考え方は皆違う。安易な決め付けは反発や不信を招く。
会社がすべきは「介護離職をさせない会社だ」と示すことと、申し出があった場合に休みを取らせるなど勤務上の配慮をすること。仕事との両立のためのサービス選びは、介護保険や支援策に詳しい地域の公的な相談窓口、地域包括支援センターに任せ、センターへの相談を促すといい。
間違いやすいのが、介護のための休みの取り方だ。
法律では、対象家族一人につき年五日まで取れる「...
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