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当時は“首位”…中日がマツダで10年ぶり同一カード3連勝 前回の立役者は今回も縁の下からチームを支えていた

2022年8月1日 10時50分

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2012年4月22日付の中日スポーツ3面

2012年4月22日付の中日スポーツ3面

◇渋谷真コラム・龍の背に乗って ◇31日 広島5―6中日(マツダスタジアム)
 今季最長の4時間17分。三振で終わったはずの一球が、判定が覆り、サヨナラの走者まで二塁に進む。苦い思い出ばかりが記憶に残るマツダスタジアムで、何と10年ぶりの同一カード3連勝。前回の立役者は、今回も縁の下から支えていた。
 「僕じゃなく、選手みんなの頑張りですよ。守り勝ちでした。よく粘ったし」
 広島を担当する岩田スコアラーである。2012年4月20日からの勝ち投手は山内、岩田、浅尾だった。第2戦の先発を任された岩田は5イニングを3安打、1失点。プロ初勝利から、実に642日ぶりの2勝目を挙げた日だった。
 あわや、白星は消えていた。3回、会沢に死球。頭部だったため、審判から一度は危険球退場を宣告された。ところが抜けたカーブだったために救われた。審判団が協議して処分撤回。何とか責任イニングを投げきった。
 「え、その時は僕が絡んでたんですか? いや、全然覚えてないです。10年ぶり…。あ、その危険球だったら覚えています。あの時以来だったとは…」
 当時は高木監督。球団史上初の連覇の余熱があった。頼れる守備陣だが、分厚い投手陣。割って入るのはたやすいことではなかった。ようやく巡ってきた1軍のチャンス。鈴木2軍監督から「勝負してこい」と送り出されたマウンドだった。
 10年の歳月はいい意味でも悪い意味でも組織を変える。当時は首位。まさか低迷期にどっぷり漬かろうとは、僕も想像すらしていなかった。通算9勝15敗で現役を終え、今はシーズン中のほとんどは旅に出ている岩田スコアラーは、しみじみと言った。
 「いい試合でしたよね」。広島は守備のミスから失点したが、中日は堅守で防いだ。1点を巡る攻防は選手を鍛え、苦労してつかんだ1勝はチームを強くする。この言葉には、そんな思いが込められている。次回のマツダ3連勝は、どうか遠い先ではないように…。

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