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【富山】酔うこそ釣り人のオアシス 利賀に移住の夫婦 居酒屋開店

2022年7月6日 05時05分 (7月6日 11時12分更新)
古民家を改修した自宅に「源流居酒屋」本店をオープンした後藤正悦さん(左)と妻陽子さん=富山県南砺市利賀村百瀬川で

古民家を改修した自宅に「源流居酒屋」本店をオープンした後藤正悦さん(左)と妻陽子さん=富山県南砺市利賀村百瀬川で

  • 古民家を改修した自宅に「源流居酒屋」本店をオープンした後藤正悦さん(左)と妻陽子さん=富山県南砺市利賀村百瀬川で

渓流釣り動画人気「仲間集える場所に」

 渓流で毛針を使いイワナやヤマメを釣る日本古来のテンカラ釣りを夫婦で紹介するユーチューブ動画「源流居酒屋」。チャンネル登録者は5万4000人超を誇る。「たいしょー」こと後藤正悦(しょうえつ)さん(53)と「よーこ」と呼ばれる妻陽子さん(39)が東京から富山県南砺市利賀村地区に移住し6月末、居酒屋をオープンした。古民家の自宅を自ら改修した「本店」では釣り談議に花が咲く。源流居酒屋、本日も開店−。(児玉太郎)
 二〇一九年春、正悦さんは夢だった飲食店開業を目指し、勤めていた医療機器メーカーを退社した。夜遅くまで働く日々。社内の責任が増し、都会暮らしに息苦しさを感じていた。「少しでも若いうちに」、正悦さんの五十歳での決断を陽子さんも「仕事で体を壊すよりは」と後押しした。
 渓流釣りができる山に近い場所への移住を考え、全国を回った。正悦さんは中学高校時代に金沢市内に住んでいたが、利賀村のことは富山県の移住セミナーで初めて知った。訪れると大自然に圧倒された。「玄関を開けたら目の前に山という環境がすばらしい。案内してくれた方々が親切だった。周りに移住者が多いことも心強かった」
 二〇年に林業の担い手を育てるTOGA森の大学校に入塾した。田舎暮らしに憧れていた陽子さんも一年遅れて移り住んだ。
 昨年購入した古民家は傷みがひどく、改修に一年近くかかった。作業を釣り仲間やユーチューブを見た釣り人が全国から手伝いに来てくれた。正悦さんは「夫婦二人ではできなかった。みんな素人で大変だったが、作業を通じて人のつながりがどんどん広がっていった」と振り返る。
 新型コロナウイルス禍も重なり収入面での不安もあった。現在、正悦さんは林業、陽子さんは在宅でイラストレーターの仕事をしながら開店にこぎ着けた。
 居酒屋は予約制で、主に平日の夜に営業。「自分の好きな料理で人をもてなしたい」という正悦さん、山菜やイワナ、利賀豆腐などを手際よく提供する。
 「源流には道がなく、人もいない。本当の自然の中に入り込める」魅力があると語り、「釣りの仲間、山の仲間の輪が広がり、集える場所にしていきたい」と夢を広げている。源流居酒屋本店の予約、問い合わせは電子メール=genryu.taisho@gmail.com=へ。
◇ユーチューブ動画「源流居酒屋」はこちらから=

【メモ】「源流居酒屋」=2019年8月から夫婦で源流での釣り旅を紹介している。大型ザックを背負って山を越え、テンカラ釣りでイワナを釣り、たき火でたいしょーが自慢の料理に腕を振るう。ビールで乾杯、川の音だけが響く星空の下での野営の魅力を伝えている。夫婦で撮影するが、編集は主に陽子さん。

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