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杜氏デビュー若女将の初仕込み 伊賀・大田酒造が新酒発売

2022年7月5日 05時06分 (7月5日 14時17分更新)
自ら仕込んだ新酒「GHOST」を手にする大田麻帆さん=伊賀市上之庄の大田酒造で

自ら仕込んだ新酒「GHOST」を手にする大田麻帆さん=伊賀市上之庄の大田酒造で

 伊賀市の地酒「半蔵」の蔵元、大田酒造(上之庄)は四日、若女将(おかみ)の大田麻帆さん(27)が仕込んだ新商品「半蔵 純米大吟醸 GHOST(ゴースト)」を発売した。女性が仕込んだお酒は同社初。麻帆さんはこれまで、夫で杜氏(とうじ)の有輝さん(27)を手伝う「ゴースト杜氏」として酒づくりに携わってきた。新酒の銘柄には「ゴーストが陰から表に出る」という職人としての強い思いを込めた。(新開浩)
 千葉県出身の麻帆さんは東京農業大短期大学部の醸造学科に在籍中、有輝さんと知り合った。当初はチーズなどの発酵食品づくりに関心があったが、有輝さんの実家が蔵元だった縁もあり日本酒への興味を強めていった。
 結婚して入社した大田酒造では、当初は事務職と兼務で、麴(こうじ)づくりの際に生成される糖類やアミノ酸などの成分分析を担当。専門知識を買われ、三年ほど前からお酒の醸造を手伝うようになった。
 原酒を搾る前段階で米などを発酵させる「もろみ」づくりでは、一カ月近くにわたり、一日三回の検温などの品質管理が欠かせず、杜氏はこの間は休むことができない。
 杜氏の有輝さんの負担を減らすため、麻帆さんは代わりに「ゴースト杜氏」となり、腕を磨いた。そして今シーズン、有輝さんから「あなたのつくりたいお酒になれば、それでいい」と新酒づくりを任された。
 麻帆さんが目指したのは「きれいめのお酒」。甘さや香りは穏やかにし、食中酒でも、お酒だけでも楽しめる味に仕上げた。お勧めは「冷やして、疲れたときにきゅっと飲む」ことだ。
 「日本酒は磨いた分だけ腕の差が出る」という麻帆さん。来シーズンの酒づくりにも今回の経験を生かすつもりだ。GHOSTの販売本数は約千本。県内の酒販店を中心に取り扱う。(問)大田酒造=0595(21)4709

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