今季3度目の三盗許し立浪監督に怒り…「我々を含めての責任です」中日が阪神の上に行くため防ぎたい“機動力”
2022年7月3日 09時26分
◇渋谷真コラム・龍の背に乗って ◇2日 中日2-5阪神(バンテリンドームナゴヤ)
松葉の右足が動きだしたとき、すでに梅野は数メートル走っていた。3回の4失点は、先頭の梅野への四球から始まっている。犠打で1死二塁。中野への2球目に梅野が走った。今季初盗塁。中野は打ち取ったが、島田に先制打を許し、つながれた満塁で大山に走者一掃の三塁打を浴びた。
「行けるって思っていないと行く場面じゃない。何とか勇気を持ってトライした結果、相手も動揺というか、流れもちょっとつかめたのかなと」
野球界では三盗には「120%」が求められる。100%以上。つまり「イチかバチか」は許されない。ましてや打線は上位。梅野にはけん制はないという確信があったはずだ。
「三盗許したり、チームとして反省しないといけないことがたくさんある。やれることをやって、勝ち負けがあると思うんです。三盗なんて許しちゃいけない。足の速くないランナーに走られている。われわれを含めての責任です」
今季3度目の三盗に、立浪監督は怒っていた。シーズン中から明らかに増えた二塁けん制は、二遊間を守ってきた指揮官の指示だ。なのに三盗からの4失点。屈辱以外の何ものでもない。
とどめの追加点も盗塁が絡んでいた。8回無死一塁で近本に盗まれた。タイミングは際どく、立浪監督はリクエストしたが覆らず。根尾の暴投で三進し、山本のセーフティースクイズで5点目のホームに滑り込んだ。
問題はトラの足を食い止めきれないことにある。リーグトップの63盗塁。難敵なのはよく分かる。しかし、カード別では最多の15盗塁を許し、うち7人が生還。6月26日(甲子園)もそうだった。死球の島田を二盗と悪送球が重なって三塁に進めてしまい、サヨナラ打へとつながった。
「1(中野)、2(島田)、3(近本)と足が使える。(投手の)クイック、捕手の送球含めて対策は練っていかないと」
チーム打率リーグワーストの阪神が、得点力を補えているのは機動力があるからだ。そこを防がねばトラの上には行けない。立浪監督が言うように、山積する課題の一つである。
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