孤独を感じさせないで 子どもたちの心に影を落とすコロナ禍
2022年7月1日 05時05分 (7月1日 05時06分更新)
都内に住む少年(17)は昨春に入学した高校を半年で退学した。「新型コロナウイルス対策で休み時間は会話が自粛ムードで、弁当も黙食。友だちをつくるきっかけがなかった」。でも周囲は次第に友だちのグループをつくり、「置いていかれた」と孤独感が増した。他にもトラブルが重なり、まもなく不登校になった。
現在は通信制高校に編入。毎日、学習支援施設「高卒支援会」に通って、授業のサポートを受ける。だが不登校の間に夜中までゲームをするなど生活リズムが乱れ、今も時々寝坊をするなど影響は残る。「落ちるとこまで落ちた。これ以上悪くならない」と自らに言い聞かせて日々を過ごす。
都内の飲食店アルバイト店員(17)は二〇二〇年春に高校に入学後、不登校に。「入学直後に緊急事態宣言で長期休校。その後、分散登校が続くうち、勉強についていけなくなった」。卒業したくて週に一回は登校。学校行事は楽しみだったが文化祭や体育祭、修学旅行と次々に中止に。結局、高二の終わりで中退した。
コロナ禍で様変わりした学校生活は生徒の心を乱した。厚生労働省が悩み相談窓口として紹介するNPO法人「あなたのいばしょ」には、若者を中心にチャット形式で...
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