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つくったが最後、中日の“満塁地獄”…強いメンタル持ち心理戦にも長ける 目の前の『満塁男』に選手たちは学べ

2022年6月26日 09時03分

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、巨人・上原からサヨナラ満塁本塁打を放つ立浪=2006年4月

、巨人・上原からサヨナラ満塁本塁打を放つ立浪=2006年4月

◇渋谷真コラム・龍の背に乗って ◇25日 阪神10―0中日(甲子園)
 煮えたぎるような満塁地獄だった。先発の福谷は1、2、4回に満塁をつくり、3適時打と1犠飛で6点を失った。24日は全6点、23日のヤクルト戦は10点中7点、22日の同戦は7点中3点。とにかくつくったが最後、9回連続で満塁を切り抜けたことがない。
 満塁での強弱は結果だが、チーム成績と無関係ではない。「絶対大丈夫」を旗印にするヤクルトは、圧倒的な脱出力を見せている。リーグワースト失点と苦しんでいる巨人は、満塁打席が最も多く、投打ともに満塁で弱い2チームはやはり最下位を争っている。
 ある意味では選手の心の内面を映す数字だと思っている。チャンスなのに打席で弱気になり、ピンチでこそ必要な闘争心がマウンドで湧き上がってこない。メンタル。そして心理戦。昔、ある満塁男から秘訣(ひけつ)を聞いた。
 「だって満塁の方が配球を読みやすいじゃないですか」。その選手は通算打率は2割4分に満たない自称「カスのような三流」だったが、満塁では3割4分と一流だった。打者は塁が埋まるまでの過程を、つぶさに見ている。どの球種を打たれ、ストライクを取れるのはどの球種なのか。打たれるのは嫌。押し出しはもっと嫌というのが投手心理。彼はそこを読み、何度もお立ち台で歓声を浴びた。
 福谷が1回に糸原に打たれたのは、追い込んでからのスライダー。速球系が制御できずに、暴投と2四球を与えていた。2回の大山は初球のストレート。失策で2点目を失った上に、打ち取った打球もヒットになった。福谷の心の揺れを見透かしたような強振だった。
 満塁での強弱は偶然ではなく、理由がある。強いメンタルをもち、心理戦にもたけた満塁男なら、竜戦士の目の前にいる。通算打率3割2分2厘(214打数69安打)、8本塁打、195打点の立浪監督だ。打者は打席での読みを学び、投手はその裏をかけばいい。チャンスで打つ。ピンチを断つ。稼ぎどころではないか。

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