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女性消防チーム 狙うは全国 福井市東消防署東分署の3人 

2022年6月25日 05時05分 (6月25日 11時59分更新)

「ほふく救助」で県大会挑む

大会に向けて意気込む(左から)野口さん、足田さん、加藤さん=いずれも福井市東消防署東分署で


 福井市東消防署東分署の二十代女性消防士三人が七月、県内で初めて女性のみのチームを組み、災害救助の技術を競う県消防救助技術大会に出場する。日々の業務をこなしつつ訓練に励み、「優勝して全国大会に出たい」と意気込んでいる。全国的に人数が少ない女性消防士の活躍をアピールする機会にもなりそうだ。 (成田真美)

要救助者役の加藤さん(左)を救出する野口さん(中)と足田さん

 「焦らないで。落ち着いて」。指導役の男性消防士のアドバイスを聞きながら、足田愛海(あいみ)さん(22)と野口萌々(もも)さん(21)が、巧みなロープさばきで要救助者役の加藤優奈さん(20)をトンネルから引っ張り出す。加藤さんの姿が見えるやいなや、ロープを外し、二人がかりで肩の高さまで抱え上げ、ゴールラインまで駆け抜けた。
 三人が出場する種目「ほふく救助」は、ビル火災などで助けを求めている人を、煙を避けてかがみながら捜す場面を想定する。二人はスタートラインに立ち、要救助者役はトンネルの反対側に待機した状態からスタート。二人のうち一人は約十キロの空気呼吸器を背負い、ロープを手にして縦横一メートル、長さ八メートルのトンネル内を捜索する。要救助者を見つけたらロープでつなぎ、トンネル手前で待機するもう一人と協力して助け出し、三人そろってゴールするまでのタイムの速さと技術の正確さを競う。
 三人は周囲の勧めもあり、三月に女性のみで大会に挑むことを決意。火災や救助の現場に出動する合間を縫って四月末から通し練習を繰り返してきた。初めは一分ほどかかっていたタイムを二カ月で約十五秒縮め、力を付けてきた。
 消防の現場で働く女性は少ない。消防庁によると、昨年四月時点で、全国の災害現場で活動する消防士のうち女性の割合は約3・2%。福井市消防局によると、現在、県内の消防士千二百二十人のうち女性は三十一人(2・54%)。同市消防局では三百四十四人中わずか六人(1・74%)だ。
 人助けしたいという思いから消防士になったという三人。野口さんは「災害現場で焦っている人に、女性消防士が声かけすると安心感を与えられると思う」と、女性の役割の大きさを強調する。
 七月一日に福井市の県消防学校で開かれる大会では、男性チームと同じ条件で戦う。昨年、男性二人とチームを組んでほふく救助に出場した足田さんは、女性のみのチームも対等に競える種目とみている。優勝チームは八月に東京で開かれる全国大会に進める。優勝を目指す三人は「最後までけがなく、訓練通りに動きを工夫して頑張りたい」と声をそろえた。

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