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プロ野球記録まであと1本…ヤクルト村上が今季4本目の満塁本塁打 “初代ミスタードラゴンズ”を超えていくか

2022年6月24日 10時00分

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西沢道夫

西沢道夫

◇渋谷真コラム・龍の背に乗って ◇23日 中日0-10ヤクルト(バンテリンドームナゴヤ)
 中日のチーム本塁打が37本なのに、村上1人で23本。それもすごいが、満塁本塁打が4本目って…。1回。いきなりの無死満塁。「何とか踏ん張れ」と念じつつも、フェンスを越えていく打球が容易に想像できた。もちろん僕に予知能力などない。恐らくスタンドにいた多くの人も、同じ思いであのグランドスラムを見送ったはずだ。
 シーズン4本以上の満塁本塁打を打ったのは、セ・リーグ4人目で、パ・リーグは4人(5度)。プロ野球記録は5本。中日の西沢道夫が、1950年に打っている。球場は西大寺、浜松、甲子園、大阪、日生。この年は2リーグ分立の1年目で、セが8球団、パが7球団だった。シーズンは総当たりの20回戦で行われたが、終盤に打ち切られたため中日は137試合で終えている。
 分立の過程で遺恨が残り、激しい選手の引き抜き合戦に発展した。ただ、中日は選手の待遇を大幅に引き上げたため、戦力を維持。89勝44敗4分けと強かったが、松竹はもっと強く9ゲーム差の2位に終わった。
 戦前の西沢は投手として活躍した。ノーヒットノーランを含む通算66勝。しかし、応召をへて右肩を痛めたため、戦後は打者に転向した。この50年は46本塁打、135打点の大活躍。二刀流ではないが、NPB史上20勝と40本塁打を達成した唯一の選手である。
 68試合で23本塁打の村上と、137試合で46本の西沢。ペースとしてはほぼ同じだが、満塁本塁打も同じように打てば8本ということになる。恐らくは西沢がもつ最後の日本記録。そのまま残ってほしいとも思うし、破られることで脚光を浴びてほしいとも思う。
 それにしても…。ヤクルトの前身である国鉄は、この年から加盟したが戦力不足は否めず何と借金52。中日には20試合で2勝しかできなかった。ところが72年がたち、ヤクルトははるか先を行く。「今は歯が立たないんです」と教えたら、初代ミスタードラゴンズは何と言うだろうか…。

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