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宇宙食サバ缶 児童書に 編集者、文学作家、若狭高教諭 県内出身3人  「子どもに夢を」

2022年6月24日 05時05分 (6月24日 10時53分更新)
作品のこだわりについて語る(左から)田中さん、別司さん、小坂教諭=県庁で

作品のこだわりについて語る(左から)田中さん、別司さん、小坂教諭=県庁で

 若狭高校(小浜市)の生徒が宇宙航空研究開発機構(JAXA)認証宇宙日本食のサバの缶詰を開発するまでの十四年間を描くノンフィクション児童書「宇宙食になったサバ缶」(小学館)が三十日、発売される。サバ缶開発に携わる同校の小坂康之教諭(45)と、敦賀市在住の児童文学作家別司(べっし)芳子さん(62)の共著。夢を追う高校生の挑戦を柔らかい言葉で生き生きと表現した。 (成田真美)
 サバ缶作りに取り組んでいた小坂教諭と生徒たちは、世界で通用する食品衛生管理システム「ハサップ(HACCP)」の認証を二〇〇六年に取得した。ハサップはもともと、宇宙食の安全のために作られた基準であることから宇宙食開発に挑戦することになり、先輩から後輩へと研究を受け継ぎながら、一八年にJAXA認証を取得。二〇年十一月には宇宙飛行士の野口聡一さんが国際宇宙ステーションでサバ缶を食べ、話題になった。
 開発に成功した生徒たちを取り上げた新聞報道を見て、児童向けの物語にし「子どもたちに夢を持ってほしい」と考えた別司さんは、越前市出身の小学館編集者の田中明子さんに企画書を送付。同十二月から取材を始め、JAXAや若狭高校をはじめ、関係者三十人に話を聞き、原稿を描き上げた。
 三人は二十三日、県庁を訪れ、豊北欽一教育長に出版を報告。小坂教諭は「三人とも福井出身、オール福井で児童書を作った。大人が読んでも楽しい」と太鼓判を押し、別司さんは「子どもたちに興味を持ってもらえるように工夫した」と笑顔を見せた。田中さんは「探究のワクワク感がぎゅっと詰まった本になるようこだわった。夏休みにぜひ読んでほしい」と話した。豊北教育長は「学校図書館で購入してもらえるよう県内の学校に紹介した」と出版を心待ちにしている様子だった。
 A5判、百七十六ページ。税込み千六百五十円。県内では勝木書店スーパーカボスなどで取り扱われる。

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