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<言葉が変える社会>(下)デザイン 「排除」を排除する

2022年6月24日 08時05分 (6月24日 10時32分更新)

固定観念からの開放

日本のオンラインイベントに参加したオードリー・タンさん(右)(NoMaps/NoMaps2020カンファレンス提供)

 「私はプログラマーではなく、ソフトウエアデザイナー。ソフトウエアエンジニアとは言いません」
 
 二〇二〇年秋、北海道を拠点に開かれたオンラインイベント。出演した台湾のデジタル担当相オードリー・タンさんは「これはちょっとした言葉の使い方ですが」と前置きして、こう続けた。
 「私たちは『デザイン』という言葉によって、この仕事が『人』を相手にするものであると強調しています。これによって働く人のジェンダーバランスが取れるようになるのです」
 世界の多くの国でIT分野への女性の進出が遅れている。この発言には、「デザイン」という新たな言葉を選択することで男女の比率を是正していこうという意図がにじむ。
 タンさん関連の書籍も手掛けた台湾在住の編集者、近藤弥生子さん(41)は「台湾では『程式(プログラム)』は通常、『設計(デザイン)』と合わせて『程式設計』という形で使われることが多い」と説明する。「タンさんは詩人でもあるので、言葉選びに、こちらの想像以上の定義、思いを込めることがあります」
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 英国では一九八〇年代終わり、美術大のロイヤル・カレッジ・オブ・アート名誉教授、ロジャ...

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