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地元の魚を図鑑で学ぼう 「浜松水辺を愛する会」製作

2022年6月24日 05時05分 (6月24日 05時08分更新)
図鑑を手にする中村芳正さん(右)と後藤昇司さん=浜松市教委で

図鑑を手にする中村芳正さん(右)と後藤昇司さん=浜松市教委で

 浜松市内の川や湖にすむ魚に特化した図鑑ができた。約三十年にわたって生息状況を調査するとともに、川遊びなどの催しで延べ七千人以上の子どもたちと触れ合ってきた「浜松水辺を愛する会」が活動の集大成として製作。「自然を大切にする心を育んでほしい」と願いを込めた。
 ドジョウやオイカワ、イワナ。「浜松の淡水魚観察図鑑」のページをめくると、会員が撮りためたさまざまな魚の写真が目に入る。ハゼ科の魚だけでも十八種ほど。エビやカニなども含め、百種類以上の生態や生息域を紹介している。「他の図鑑では北海道から沖縄まで各地の生き物が載っているが、これは浜松だけ。身近で見つけた生き物を探しやすい」。中村芳正代表(83)は特長を話す。
 自身が子どもの頃は、馬込川が遊び場だった。台所の竹ざるを持ち出し、魚をすくって夕飯のおかずにしてもらうこともよくあった。会を設立したのは約三十年前。身近な自然が開発で失われつつあることに危機感を抱き、川遊びやミニ水族館などの催しを通じて子どもたちに地元の自然を教えてきた。
 「昔の体験が忘れられなくてね。遊びの延長だったけど、私たちも子どもと一緒に勉強してきた」
 図鑑は非売品で、市立小中学校や図書館に寄付した。市教委で開かれた贈呈式では、会員の後藤昇司さん(80)らとともに、宮崎正教育長に手渡した。中村さんは「護岸工事などの影響か、ここ十年は特に魚が減ってきた。一緒に学んだ子どもたちが大人になって、活動が広がってくれればうれしい」と話した。会は「水辺の会」と改称して続けていくという。 (内田淳二)

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