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<言葉が変える社会>(中)生活保障 「保護」ではない

2022年6月23日 20時25分 (6月24日 10時31分更新)
 二年余のコロナ禍が暮らしに影響を及ぼす中、東京都内の社会福祉協議会で働く相談員の女性は、生活福祉資金の貸し付けにまつわる相談に追われている。「お金を借りたい人や、借り終わっても生活が立ちゆかない人たち。コロナでものすごい人数が訪れるようになった」
 
 各地の社協が窓口になっている厚生労働省の特例貸付制度は、休業や失業などによる収入減少で困窮する人に、無利子、保証人不要で生活資金を貸し付ける。それだけでは生活を再建できないと判断した場合、女性は生活保護制度の利用を勧める場合もあるが、「多くの人は嫌がる」と言う。
 「『そこまで落ちていない』と拒否される。(市役所などの)福祉の窓口が『困っているなら権利だから利用してください』と言えば、状況は変わってくると思うのですが…」
 研究者らの推計によると、生活保護制度を利用する資格のある世帯のうち、実際に利用している世帯の割合は二割程度と極めて低い。背景には、利用を「恥」と感じるなど、制度への根強い偏見があるとみられる。
 行政の生活保護担当者にも「さげすみの気持ちがある」と、女性は感じている。利用を申請する側にもされる側にも、憲法が保障する権利という...

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