大谷翔平が奪った13奪三振には、マドン監督が何度も口にした「頭の良さ」に理由あり【番記者は見た】
2022年6月23日 18時48分
◇22日(日本時間23日)MLB エンゼルス5-0ロイヤルズ(アナハイム)
主砲のトラウト、ウォルシュ抜きの打線は、キャンプ時のようにも見えた。エンゼルスの大谷翔平選手は勝機を見いだすには、ゼロ行進が必要だと心に刻んでマウンドに上がった。メジャー自己最多の13奪三振という圧巻のパフォーマンスで、三たび、連敗ストッパーとなった。
ロイヤルズ打線が手を焼いた球種の1つが70~80マイルのカーブだ。大谷が持つ球種の中でも、1つだけ異質な軌道を描く。高い打点からリリースされた球は、打者の視界から一度消えるのかもしれない。
13奪三振のうち、3つをカーブで仕留め、全て見逃し三振。この日16球投じたカーブのうち、8球がボール、残りの8球が見逃しだった。相手打者が狙ったり、ケアしにくい球を、大谷は今季、初球の入りや勝負球で巧みに使う。
こういった技に、ここぞでは真っすぐの出力を上げられる。7回のメレンデスに投じた89球目は99・9マイル。明らかなギアチェンジだった。
前夜8打点を挙げた男は7回を終えても「まだ余力があった」と涼しい顔で言った。
硬軟自在の投球術。この日、奪った13個目の三振は、腕の位置をやや下げ、意図的に横ぶりにしてスライダーを投げた。相手は虚を突かれたように恐る恐るバットを出した。相手の反応、データを見ながら、力と技を使い分けられる。解任されたマドン監督が何度も口にしていた。「翔平は本当に頭のいい男だ」―。(エンゼルス担当、阿部太郎)
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