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悩む親子に心強い味方、小児アレルギーセンター診療開始 春日井市民病院新棟

2022年6月23日 05時05分 (6月23日 11時08分更新)
「エピペン」の講習会で適切な使用方法などを説明する小林主任部長(右)=春日井市鷹来町1の市民病院で

「エピペン」の講習会で適切な使用方法などを説明する小林主任部長(右)=春日井市鷹来町1の市民病院で

 春日井市民病院(鷹来町一)に五月に完成した新棟「第二診療棟」の運用が、今月六日から始まった。二階に開設された尾張地区初となる小児アレルギーセンターは、一カ月先まで予約が埋まっているという。市内に限らず、近隣の自治体から通う親子も多く、利用者からは小児アレルギーの専門施設ができたことを喜ぶ声が聞かれた。
 「筋肉目がけて垂直に、置いて押し当てるように打ってください」。十五日午前、強いアレルギー症状を家庭などで緩和できる自己注射薬「エピペン」の取り扱い講習会が、センターであった。センターの小林貴江・主任部長が訓練用の器具を使い、参加した親子に適切な使用方法や注意点を丁寧に指導した。
 第二診療棟ができるまで、エピペンの講習会は他の診療科の一室を間借りして開いていた。小児アレルギー疾患全般に対応するセンターの開設で、講習会の会場はもちろん、原因と疑われる食材を実際に食べて調べる「経口負荷試験室」や栄養指導室などが一カ所に集約された。
 扶桑町から訪れた養護教諭の女性(40)は、中学二年の息子と小学四年の娘がナッツアレルギーだという。センター開設を「近くにあるのはありがたい」と歓迎。小児アレルギー専門では「あいち小児保健医療総合センター」(大府市)が有名だが、自宅からは「一時間以上かかる」と話す。この日は名古屋市内からも親子が訪れていた。
 小林主任部長によると、小児アレルギーは以前は、一歳になるまで原因食物の摂取を控えさせる傾向があった。最近は早期治療の有効性が高いとされ、市民病院では地域の医療機関を回り、早期治療が有効な患者を紹介してもらえるよう促す取り組みもしている。
 新棟の同じフロアには、アトピー性皮膚炎専門のスキンケア外来が併設されている。アトピーのスキンケアは小児アレルギー治療と密接な関係がある。
 小林主任部長は「小児アレルギーの子どもは、幼い頃から肌の乾燥や湿疹がひどかったとよく聞く。皮膚から抗原を侵入させないよう、早期から正しいスキンケアをすることが発症を防ぐことにもつながる」と話している。
 (小林大晃)

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