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<言葉が変える社会>(上)DV ドメスティックバイオレンス

2022年6月22日 13時13分 (6月22日 13時27分更新)
 ジェンダー平等の遅れなど、日本には差別や偏見といった見えない壁が存在する。コロナ禍で、苦しむ人たちはさらに増えている。言葉を生み出すことで、社会の価値観を変えることができる。言葉の力に着目し、一人一人が生きやすい社会への道筋を3回にわたって探る。(早川由紀美)
 NPO法人「全国女性シェルターネット」理事の近藤恵子さん(75)は、1993年に札幌市内の小さな喫茶店の2階に「女のスペース・おん」を開いた時のことを鮮明に覚えている。
 女性であるがゆえの被害の解決を目的に掲げる「おん」には朝から晩まで、夫らからの暴力に苦しむ女性が次々と訪れた。「ランドセルを背負った子どもとはだしで逃げ込んできたり、事務所が開く前からボストンバッグを持って待っていたり…」。SOSの電話も鳴りやまなかった。
 「ドメスティックバイオレンス(DV)」。暴力に遭った女性を支援する取り組みで先行していた欧米で使われていたこの言葉が、90年代に日本でも知られるようになった。92年、研究者らが国内初の実態調査を実施。95年に中国・北京で開かれた世界女性会議では、女性に対する暴力の根絶が議題となった。会議を通じて日本で女性運...

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