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ドローン登録、国交省に申請殺到 20日から義務化

2022年6月20日 16時00分 (6月20日 16時09分更新)
 ドローンの機体登録が二十日、義務化された。登録しなければ屋外で飛ばすことができないため、国土交通省航空局には申請が殺到。対応部署はパンクしており、登録完了まで一カ月ほどかかる事例も。二十日以降の申請には機体を管理する「リモートID」という発信機を取り付ける必要があるが、高価な上に流通量が少ないという問題もある。(秋田耕平)
 同省によると、登録対象は百グラム以上のドローンのほか無線操縦ヘリなどで、屋外で飛行する機体。屋内でのみ使う機体や模型航空機の扱いとなる百グラム未満は対象外となる。三年ごとに更新が必要。
 登録はマイナンバーカードや運転免許証、パスポートなどを使うオンラインか、書類の郵送のどちらかで申請する。マイナンバーカード以外の申請で本人確認などに時間がかかっている。同省航空局の担当者は「想定以上の申請があり、審査が追いついていない」と説明。今月末までは人員を十人増やし、三十人態勢で土日も返上して審査する。
 さらに、リモートIDの販売量が少なく、流通が進んでいないことも不安を広げている一因。ドローンを取り扱うROBOZ(ロボッツ、岐阜県恵那市)の石田宏樹社長(47)は「リモートIDの実物を見たことがない。客から質問を受けても答えようがない」と戸惑いを隠せない。リモートIDが必要なことを知らない人も多いという。
 リモートIDの価格は一個数万円。石田社長は「高額になればドローンに気軽に手が出せなくなる。機体登録も複雑なので、盛り上がっている状況に水を差すのでは」と懸念する。
 登録制度は、二〇二〇年の改正航空法で定められた。申請は昨年十二月二十日から始まり、五月末までに十五万二千八十四機が登録を終えている。ドローンを巡っては本年度中にも、免許制の導入が検討されている。

自作のドローンを手に持つ松井暁音さん=岐阜県美濃市で


中1パイロット、本人確認に四苦八苦

 登録手続きが比較的スムーズに進むマイナンバーカードでの申請だが、十五歳未満の子どもにとっては本人確認という壁がある。中学一年のドローンパイロット、松井暁音(あきと)さん(13)=岐阜県各務原市=は自作機の登録で、当初は自身のマイナンバーカードを使って申請したが失敗。なんとか申請はできたが、「子どもにはハードルが高い」と訴える。
 自作機はプロペラの大きさから「五インチ機」と呼ばれる縦横三十センチ、高さ七センチ。六百七十八グラムあり、主に撮影用で使う。三万五千円を費やし、三カ月かけて作った。
 「全てを自分でやりたい」と登録も自力で進めた。国土交通省の専用サイトからマイナンバーカードを使い申請をしようとしたところ、最終段階でつまずいた。本人確認の認証ができなかったためだ。
 マイナンバーカードを使った申請では、カードに記録された「署名用電子証明書」を使って本人確認をする。しかし、証明書は満十五歳未満の子どものカードにはつけることができず、松井さんは申請ができなかった。
 結局、ドローンの所有者と使用者は別の名義にできるため、所有者を母の愛さん(46)にするという形にし、母のマイナンバーカードを使って今月四日に申請。松井さんは「証明書が必要だとは、最後まで分からなかった」と話す。
 松井さんの元に登録完了の知らせが届いたのは十八日夜。「これで安心して飛ばせる」と胸をなで下ろした松井さんだが、「機体は他にも持っている。また同じことをしないとと思うと大変だ」ともこぼした。

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