アユの夜網漁始まる 美濃・長良川、ギギ多く漁獲は過去最低レベル
2022年6月19日 05時07分 (6月20日 01時40分更新)
光と舟をたたく音で川魚を追い込む伝統の夜網(よあみ)漁が十七日夜、美濃市前野の長良川で始まった。
今年は長良川中央漁協(同市曽代)の組合員の漁師八人が参加した。漁師らは木製の小舟に乗り込み、長さ八十メートル、幅五メートルの網五つを川幅いっぱいに張って準備。辺りが真っ暗になると、上流からライトをつけて小舟を走らせ、長さ三メートルの竹の櫓(ろ)で舟べりを「トントン」とたたき、魚を網に追い込んでいった。
しかし、この日は不漁で取れたアユは二百匹ほどと過去最低レベルにとどまった。一方、過去に琵琶湖産の稚アユを放流した際に一緒に持ち込まれて増えたギギなど別の川魚が多くかかった。
漁協の中山文夫さん(70)は「川底に砂地が多いので、ギギが多くアユが少なかった。護岸工事や富栄養化などで川の環境が変わってきている」と分析した。夜網漁は月二回ほどのペースで、十月ごろまで行われる。
(秋田耕平)
関連キーワード
おすすめ情報