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久保建、遠藤、三苫、上田…速さに加えてアフリカ勢相手でも当たり負けしなくなった日本代表

2022年6月11日 06時00分

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日本―ガーナ 後半、3点目を決め、三笘(15)と喜び合う久保建(右から2人目)

日本―ガーナ 後半、3点目を決め、三笘(15)と喜び合う久保建(右から2人目)

◇10日 サッカー国際親善試合 日本4-1ガーナ(ノエビアスタジアム神戸)
 アフリカの選手には身体能力で絶対に勝てない。数年前まで、日本サッカー界ではそう言われてきた。韓国にも、中東の国にも勝てないと言われてきた。しかし、この日のガーナ戦では、まったく負けていない。コンタクトプレーもスピードも、空中戦の高さも相手を上回っていた。そして試合内容でも圧倒し、4―1で快勝。試合の終盤には、3バックをテストするという余裕まであった。
 多くの選手は海外に出て、フィジカルが強くなって代表に戻ってきた。中田英寿がその先駆者であり、長友、酒井はアフリカの選手を相手にしてもきっちりと抑えるほど力をつけていった。
 この日、A代表初ゴールを決めた久保建は、大会期間中の取材対応でこんな話をしていた。「この1年でサッカーがうまくなっている。肉体改造も目に見えてきた」
 もともとテクニックが武器の久保建が、この1年で肉体的に大きくなって帰ってきた。マッチョとまではいかないが、明らかに上半身の筋肉が盛り上がっている。ガーナ戦でも体を張ってボールを奪い、ゴールに向かって運ぶプレーが多く見られた。あたり負けすることもない。
 3年半、A代表17試合目のゴールに「長かったですね。このまま一生入らないんじゃないかと思ってた」とはにかんだ。これまで見られなかった献身的なプレーが、初ゴールにつながった。強い肉体と運動量がなければチームのための献身的なプレーはできない。
 遠藤の強さは世界レベルだが、この日もガーナ選手を吹っ飛ばしていた。三笘のスピードは誰も止められなかった。カットインしての決勝ゴール、フェイントから縦に突破し、久保建のゴールをアシストしたプレーは圧巻だった。
 海外で活躍している選手だけではない。この日トップで先発した上田は鹿島でプレーしているが、高さも強さも負けていなかった。川崎でプレーする山根もスピードを生かした攻撃参加で先制点を決めた。昨季、横浜Mからセルティックに移籍した前田大も瞬間的なスピードを生かし、ゴール前に飛び込んで駄目押しゴールを決めた。
 世界最強のブラジルには0―1のスコア以上の力の差を見せつけられた。フィジカルの強さ、テクニック、攻守の切り替えの速さ。特に日本のゴール前でブラジルの見せたハイプレッシャーは、圧倒的だった。それでも組織的で、体を張った球際の粘りで、最少失点に抑えた。少なくともフィジカル面では負けてなかった。
 ブラジルに比べれば、ガーナは攻守の切り替えが遅いし、ボールを動かすスピードも遅い。とはいえ、W杯出場国のガーナを相手に、パラグアイ戦に続き4―1で大勝した。もはや、日本人はフィジカルが弱いなんてだれも言わないだろう。フィジカルに関しても正しいトレーニングを効果的に行えば、日本人でも強くなれる。練習での取り組み方次第で、フィジカルコンタクトの技術も高まる。時代は変わった。
 ◆大塚浩雄 東京中日スポーツ編集委員。ドーハの悲劇、94年W杯米国大会、98年W杯フランス大会を現地取材。その後はデスクワークをこなしながら日本代表を追い続け、ついには原稿のネタ作りのため?指導者C級ライセンス取得。40数年前、高校サッカー選手権ベスト16(1回戦突破)。
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