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用兵の迷いは致命傷にも…先制に成功した立浪監督と退路断たれた井口監督 強い雨が6回のベンチに迫った“決断”

2022年6月8日 10時05分

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立浪監督(手前)とのメンバー表交換に臨む井口監督

立浪監督(手前)とのメンバー表交換に臨む井口監督

◇渋谷真コラム・龍の背に乗って ◇7日 交流戦 ロッテ6―2中日(ZOZOマリン)
 東京育ちの井口監督だが、少年期はドラゴンズファンだったと公言している。
 「父の影響でね。家では東京中日スポーツも購読していたんですよ」。中でも夢中になったのが、同じ遊撃手で5歳上の立浪だった。そんな憧れの存在との初めての公式戦。2人には今季、監督としてタフな決断を迫られたという共通点がある。
 完全試合を継続中の投手が目の前にいる。情に流されるのなら、続投に決まっている。しかし前人未到の「2試合連続」まであと1イニングに迫った佐々木朗を、井口監督は勇気を持って交代させ、立浪監督は一度は交代を決めながら、大野雄の思いを聞いた上で撤回した。楽ではない決断には、3つの要素が必要だ。日頃から選手のフィジカルとコンディションを、数値に基づいて把握する情報力。チームの勝利と個人の記録を考慮するバランス感覚。そして批判を恐れない強い信念だ。
 3回から強い雨。コールドゲームもあり得る天候は、ベンチに決断を迫る。絶対に欲しい先取点。用兵の迷いは致命傷となりかねない。すでに3度の得点機を逃していた立浪監督は、6回無死から二塁打のA・マルティネスに、代走・高松を送った。守備につかない指名打者。見込まれたもう1打席より、より確実な1点目を奪いにいった。ビシエドの一塁線を破る適時打で高松は生還。もう1点を追加した立浪監督は逃げ切りを視野に入れ、追う井口監督に退路はなくなった。直後の2死一、二塁。6番の安田に代打・山口を送った采配がすべてだった。
 「前の2打席で安田が全く合ってなかったし、負けている展開でもあったので」
 井口監督は振り返った。ほとんどの打者が崩されていた小笠原のチェンジアップ。安田の3打席目に期待するのではなく、山口の一振りに託した。まさしくどんぴしゃの決断にやられた。

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