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「ツバメ団地」受難 穴水駅 カラス襲い全滅…

2022年6月8日 05時05分 (6月8日 10時04分更新)
ツバメの巣が密集する昨年の駅構内。ふんが下に落ちないようにボードが据えられている=2021年7月30日、石川県穴水町ののと鉄道穴水駅で

ツバメの巣が密集する昨年の駅構内。ふんが下に落ちないようにボードが据えられている=2021年7月30日、石川県穴水町ののと鉄道穴水駅で

  • ツバメの巣が密集する昨年の駅構内。ふんが下に落ちないようにボードが据えられている=2021年7月30日、石川県穴水町ののと鉄道穴水駅で
  • 2回目の巣作りにやってきたツバメ=7日、石川県穴水町ののと鉄道穴水駅で
  • カラスの被害を受け地面に落ちたツバメの巣=7日、石川県穴水町ののと鉄道穴水駅で

▽昨年は巣67個、石川県内最多確認
 「弱肉強食 守るの難しい」

 ツバメの巣が密集し、「ツバメ団地」として観光客からも親しまれている石川県穴水町ののと鉄道穴水駅で、異変が起きている。五月二十日ごろまで巣作りをする姿が見られたが、それ以降カラスの被害を受けほぼ全ての巣が壊されてしまった。関係者は「楽しみに写真を撮りに来る人たちもいたが残念」と肩を落としている。(森本尚平)
 昨年、のと鉄道総務部長で日本鳥類保護連盟県支部の田島義久さん(62)の調査で、七月中旬までに計六十七個の巣が確認された。一つの施設としては県内最多で、駅構内の町物産館「四季彩々」の軒下には、通常一メートルを超える間隔を空けて作られるツバメの巣がほぼ一メートルごとに並ぶ様子が見られ、駅舎は「ツバメ団地」のようだった。
 ツバメは毎年三月下旬ごろからやってきて巣を作る。今年も五月下旬までは順調に巣作りをしていたが、カラスが飛来してきてひなや卵を襲ったほか、巣を壊した。地面に落とされた巣も確認された。
 人の出入りが多い駅は、カラスやヘビといった天敵から身を守るため、ツバメの営巣地として好まれるとみられていた。田島さんは「カラスが出勤通学前で人の出入りが少ない朝方にやってきて巣を壊しているのを見た人もいる。カラスは一度味をしめると全て狙う傾向がある」と話す。
 カラスが入りにくい駅のトイレ内の巣では、無事、五羽のひなが巣立ったことが確認された。ただ駅の利用者が頻繁に出入りする場所のため「人間のテリトリーと調整する必要もある」という。
 七日には、二回目の巣作りをしようと飛び交うツバメの姿が見られたが、カラスも子育て中の時期で餌を探すため、田島さんは「弱肉強食の世界で仕方がないと言えばそうなる。人間が守るのは難しい」と頭を悩ませている。

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