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おそらくドネアは前回対戦で『癖』見抜いていた、だが井上尚弥はその上を行っていた【畑中清詞評論】

2022年6月7日 23時51分

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2回、ノニト・ドネア(右)を攻める井上尚弥

2回、ノニト・ドネア(右)を攻める井上尚弥

 ボクシングの世界バンタム級3団体王座統一戦が7日、さいたまスーパーアリーナで行われ、WBA・IBF統一王者の井上尚弥(29)=大橋=がWBC王者のノニト・ドネア(39)=フィリピン=に2回1分24秒、TKOで勝利し、日本人初の3団体統一王者となった。WBAは7度目、IBFは5度目の防衛。井上のプロ通算成績は23戦23勝(20KO)。観衆1万7000人。
   ◇   ◇
 今回もまた、すごい試合を見せてもらった。あまりの早さに震えるね。1回、ドネアはダウンがあったが、動きは良かった。出足は五分五分。ドネアはコンディションに自信を持っていたと思う。ただ、29歳の井上尚に対し、ドネアは5階級制覇のレジェンドだが、既に39歳。井上尚は「(この一戦をドネアの)引退の花道にします」と言っていたが、その通りになった。
 ただ、井上尚が負けたとしても不思議はないと思っていた。というのはドネアは前回対戦後「次にやれば勝てる」と言っていた。井上尚の癖を見抜いていたのだろう。だが、井上尚はその上を行っていた。このビッグマッチでドネアの思惑を砕いてしまうのもすごいところ。ただ者ではない証しで、やっぱり井上尚はモンスターだった。
 WBO王者とやっても結果は目に見えている。4団体制覇もいいが、バンタム級はドネアが一番強かったので、この階級では敵無しとなった。今後も強い相手との試合を見たいと思う。スーパーバンタム級に上げてもいいのではと思っている。今や日本のボクシング界を背負うのが井上尚の宿命。これでPFP(パウンド・フォー・パウンド)1位の可能性も出てきた。(元WBC世界スーパーバンタム級王者 本紙評論家)

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