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穴一辺倒なら普通にあるけど…“粗品の呪い”は現場に影響するのか【獣医師記者コラム・競馬は科学だ】

2022年6月3日 06時00分

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「霜降り明星」粗品

「霜降り明星」粗品

◇獣医師記者・若原隆宏の「競馬は科学だ」
 お笑いコンビ「霜降り明星」の粗品(29)が、自身の友人「生涯収支マイナス1億円君」という設定で中央競馬の平地G1予想をユーチューブで公開し、派手に外し続けている。今春はオークスで1番手に推したナミュールが3着に食い込むも、その他は複勝圏すら入っていない。
 穴一辺倒の予想なら普通にあることだ。記者にも覚えがある。すみません。しかし、今春の粗品は人気馬も次々と飛ばしてきた。日本ダービーはダノンベルーガ。大阪杯はエフフォーリア、ヴィクトリアマイルはレイパパレ。いずれも1番人気だった。
 もちろん、誰がどんな予想を公開しようと、競走結果に影響することなどない。それが通常の科学的、合理的な考え方である。ただ、トレセンに10年以上通っていると、厩舎社会では、人によっては強く験担ぎを気にするケースがあるということにも触れてきた。
 例えば美浦の某硬派調教師。日頃話す調教理論は明解で、尊敬できる人物なのだが、ある時、しばらく印の不調の続いた某日刊紙記者(現在は退職)に「うちの馬に◎を打つなら取材は受けない」と真顔で要請したところに出くわし、驚いたことがある。
 粗品のケースは、G1競走の入線直後に毎度ツイッターのトレンドに「呪い」や「粗品の呪い」が上がるほど、ネタとして盛り上がっている。こうなると“呪い”を気にする陣営はゼロでもないだろう。
 気にしなくていいものを気にしてしまうと、時に普段通りができなくなるというのは、いろいろな勝負事に共通する。そうした文脈なので、験担ぎを気にする傾向のある厩舎というのは、どこだとは書きづらい。
 逆に、験担ぎにほとんど頓着のない厩舎も、当然ながら多い。記者の印象の限りではあるが、国枝師を筆頭に、やはり獣医師畑の先輩たちに多いと思う。科学的なものの考え方が染み付いている人たちは、そういうところでぶれないということなのだと、記者は思っている。安田記念出走陣営では、学部は違えど記者と東大同期の林師は、その中に入る一人だと思う。ダービー後に競馬からの引退をユーチューブで宣言した粗品が安田記念でどうするのか、さらにソングラインを推すのかどうかは現時点では分からないが。

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