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古橋亨梧、代表合宿のFW陣でも際立っていた動き出しの速さとボールコントロール、W杯強豪相手でのカギ握る存在

2022年5月31日 06時00分

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シュートを放つ古橋

シュートを放つ古橋

◆コラム「大塚浩雄のC級蹴球講座」
 サッカー日本代表合宿が30日から千葉市内で始まった。11月のW杯本大会に向けたスタートとなる合宿は、代表生き残りをかけた戦いでもある。6月の親善試合4試合で、どこまでアピールできるのか。その初日、100分間の練習を終え、ほとんどの選手が消えたピッチを黙々と走っている色白の選手がいた。古橋亨梧(27)=セルティック=だ。
 この日は縦パスを軸にした攻撃練習が行われた。トップの選手に縦パスを当て、そこから素早くボールを動かしてシュート。中盤の2人対1人からトップとDFのマンツーマン状態に縦パスを入れ、ワンタッチパスでフィニッシュまでもっていく。この時、古橋と前田大、浅野の3人が交代でトップ役を担ったが、古橋の動き出しの速さとボールコントロールは際立っていた。
 昨夏、神戸からセルティックに移籍し、リーグ戦20試合で12ゴール。途中、右太もも裏の負傷で約3カ月間離脱しながらも、公式戦33試合20得点とゴールを量産。それでもリーグ戦得点ランキング2位。リーグ戦とカップ戦の2冠を手にした。「裏抜けや、ゴール前の駆け引き嗅覚がぼくの強み。それを出せたらと思う。1点でも多く、ゴールを決めたいです」と古橋。根っからのストライカータイプだ。
 わずか5年で大化けした古橋だが、プロキャリアのスタートはJ2のFC岐阜だった。中大4年時には複数のJクラブの練習に参加したが、なかなかオファーをもらえず、「FC岐阜に拾ってもらえた」と振り返る。
 入団当初は「プレッシャーを感じて思うようにプレーできなかった。苦しかった」という。不安ゆえに「ひたすらシュート練習をした。練習終わりに30分とか1時間、はよ帰れと言われるまで」シュート練習を続けた。古橋は「練習をやったから、どこにゴールがあるか分かる。あの時期があったから、いまがある」と言い切る。
 今回の招集メンバーには古橋、前田大、浅野だけでなく、鎌田、伊東、原口、三笘、南野とスピードを武器とする選手がずらりと顔をそろえた。W杯本番ではドイツ、スペインと同組になった。おそらく主導権を握られる時間が長くなるだろう。そんな強豪相手にゴールを奪うためには、手数をかけず、カウンターで一気にゴールに迫る攻撃が効果的だ。
 6月6日に対戦するブラジルも同様だ。南米予選を圧倒的な強さで突破し、FIFAランク1位に返り咲いた。強烈な攻撃をしのぎ、一瞬の隙を突く。この日の攻撃練習では「時間をかけないように」というコーチの指示が何度も飛んだ。
 世界最強のブラジル相手にゴールを奪うことができれば、ドイツ、スペインが相手でも活路が開ける。そのカギは、古橋のスピードとゴールセンスが握っている。
 ◆大塚浩雄 東京中日スポーツ編集委員。ドーハの悲劇、94年W杯米国大会、98年W杯フランス大会を現地取材。その後はデスクワークをこなしながら日本代表を追い続け、ついには原稿のネタ作りのため?指導者C級ライセンス取得。40数年前、高校サッカー選手権ベスト16(1回戦突破)。
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