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冤罪と再審制度考える 浜松で袴田、日野町両事件の弁護士講演

2022年5月29日 05時05分 (5月29日 05時07分更新)
袴田事件の差し戻し審の経過を説明する小川秀世弁護士=浜松市中区のクリエート浜松で

袴田事件の差し戻し審の経過を説明する小川秀世弁護士=浜松市中区のクリエート浜松で

  • 袴田事件の差し戻し審の経過を説明する小川秀世弁護士=浜松市中区のクリエート浜松で
  • 日野町事件を語る伊賀興一弁護士=浜松市中区のクリエート浜松で
 一九六六年に旧清水市(静岡市清水区)で一家四人が殺害された強盗殺人事件で死刑が確定し、静岡地裁の再審開始決定を受け釈放された袴田巌さん(86)の差し戻し審を巡り、冤罪(えんざい)と再審制度を考える市民集会が二十八日、浜松市中区のクリエート浜松であった。袴田事件弁護団事務局長の小川秀世さん(69)や、滋賀県の「日野町事件」で弁護団長を務める伊賀興一さん(73)が講演した。
 小川さんは、東京高裁で審理が続く差し戻し審の現状を説明した。犯行後、一年二カ月の間、みそに漬かっていたとされる「五点の衣類」の血痕の赤みが争点になっていることを解説し、弁護側と検察側、双方で行っている再現実験の内容を紹介。七、八月には実験を鑑定した法医学者ら専門家五人を尋問する見通しで、「検察が科学的な説明に対し反論できなければ、再審開始決定後に特別抗告できないだろうというのが一番の狙い」と強調した。
 日野町事件は、八四年に滋賀県日野町の酒店経営者が殺害された強盗殺人事件で、二〇一八年に大津地裁が再審開始を決定した。大津地検は即時抗告し、大阪高裁で審理が続いている。
 伊賀さんは「証拠は自白だけ。審理の中で十分、事実を解明しなかったがために誤った有罪になった」と主張。「起訴されていることが前提になっている審理のやりとりが、冤罪を引き起こす。裁判官に見る目があれば有罪にはならなかった」と訴えた。
 集会は、袴田さんの支援者でつくる「浜松袴田巌さんを救う市民の会」が主催した。 (岸友里)

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