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6月6日ブラジル戦、最強国を本気にさせるため…攻略法を徹底分析 一泡吹かせるとしたら、彼しかいない【月刊ラモス】

2022年5月29日 06時00分

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サッカー日本代表の森保一監督

サッカー日本代表の森保一監督

 最強ブラジルを本気にさせるためにも、立ち上がりから全力プレスだ! W杯カタール大会開幕まであと半年。W杯切符を手にした日本代表が、6月の親善試合4試合に臨む。6月6日には国際サッカー連盟(FIFA)ランキング1位に返り咲いたブラジル代表と戦う。月刊ラモスのラモス瑠偉編集長(65)はブラジル代表を徹底分析。W杯本番に向け、日本代表がどう戦うべきかを考察した。
   ◇   ◇
 W杯カタール大会に挑むブラジル代表は半端なく強い。個人技がずば抜けた選手がそろっており、その上に組織的な戦いもできる。南米予選を圧倒的な成績で1位抜けしたのも、うなずける。前回のロシア大会でブラジルは優勝候補かと聞かれたら「う~ん…」と返答に困ったが、今回は文句なしに優勝候補本命に挙げる。
 システムは4―2―3―1を採用しており、2列目のアタッカー3人が強烈な輝きを放つ。トップ下にネイマール、左にビニシウス、右にラフィーニャ。この3人が自由に動き回り、個人技を前面に出してゴールに襲いかかる。
 さらにその3人を後方から支えるカゼミロ、フレジのダブルボランチも献身的な守備とハードワークが持ち味で、フレジに関して言えばペナルティーエリア内まで仕掛けてくる。非常に怖い存在だ。リバプールで活躍しているファビーニョが控えボランチというのだから恐れ入る。
 5月11日に発表された来日メンバー27人のうち、ブラジル国内のクラブに所属する選手は3人だけ。あとの24人は欧州5大リーグのトップクラブ所属の選手ばかりだ。控え選手でも代表チームが1チームできるほど、選手層が厚くレベルが高い。こんなとんでもないチームに自由にやらしたら、手が着けられなくなってしまう。
 これほど強いチームと戦える機会はめったにない。日本サッカーの力がどこまで通用するのかを推し量るには最高の相手だ。恐れることはない。W杯本番に向けて改善点を明確にするためにも、弱気になったら意味がない。真っ向勝負して、初めてブラジルと戦う価値がある。
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 ブラジルを本気にさせるためにも、立ち上がりから全力でプレッシャーをかけてほしい。相手の出方を見るのではなく、ブラジルが目覚める前にぶったたいて慌てさせる。ブラジルが本気になったら、そこからが本当の勝負だ。
 中盤をコンパクトに保ち、ボールを奪いにいく。簡単に前を向かせない。特にMF遠藤航(シュツットガルト)とネイマールのマッチアップには注目している。ネイマールが楽に前を向いてプレーし始めたら、手が着けられない。勇気を持って相手との距離を詰め、ブラジルの2列目の3人を守田(サンタクララ)、田中(デュッセルドルフ)、遠藤航を軸にした中盤の守備でどこまで抑えることができるか。この3人がゲームの鍵を握っている。
 そして、ショートカウンターで一気にゴールを狙う。ブラジル相手にボールを回して時間をかけていたらチャンスはない。ブラジルは守備に関してはしっかりとブロックを構築し、組織的に守る。守備陣形を整えられたら、なかなか崩せない。
 ボールを奪ったら素早く前線の3人にボールを預け、手数をかけずにシュートまで持ち込む。最強と言ってもいいこのブラジル代表で、唯一弱点があるとしたら、両センターバックのスピードへの対応力だろう。チアゴシウバ、マルキーニョスは速いパスで自陣ゴールに向かって動かされることを嫌がる。
 今回選ばれた日本代表の顔触れを見ると、スピード豊かなアタッカーがそろっている。古橋、前田(ともにセルティック)、三笘(サンジロワーズ)、伊東(ゲンク)、南野(リバプール)、そして鎌田(アイントラハト・フランクフルト)。先発、途中交代をどう組み合わせるのか。おそらく4―3―3布陣でスタートするのだろうが、交代カードの使い方を含め、バリエーションは豊富だ。誰が出ても遜色ない組み合わせになるだろう。
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 とりわけ私が注目しているのが鎌田だ。フランクフルトの一員として欧州リーグ(EL)を制した。全13試合に出場し、チームトップの5ゴールをマーク。大会全体で見ても4位にランクインしている。優勝するだけでもすごいが、その中でこれだけの成績を残したのだから本物だ。
 トップ下のポジションからショートカウンターで鎌田がゴール前に飛び出していく。ブラジルに一泡吹かせるとしたら、彼しかいないのではないか? 森保監督にはぜひとも鎌田をブラジル戦で起用してほしい。
 南野もシーズン終盤の2、3試合はいい仕事をしており、期待値が高い。三笘も先発で使える力を持っている。私が日本代表で戦っている時代を考えれば、本当に選手層が厚くなったと思う。世界をあっと驚かせるポテンシャルは十分にある。W杯ベスト8挑戦に向けたスタート。ワクワクしながら6月の4試合を待ちわびている。(元日本代表)

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