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「文化都市金沢」に力点 村山市政初の本格予算案内示

2022年5月28日 05時05分 (5月28日 10時13分更新)
 金沢市の村山卓市長は二十七日、市長就任後初の本格予算となる六月補正予算案を市議会に内示した。新型コロナウイルス感染症対策の拡充に加え、原油・原材料の高騰に対応する地域経済対策を盛り込み、選挙公約に掲げた文化政策に力点を置いた。
 公約関連では二〇二四年春の北陸新幹線県内全線開業などをにらみ、庁内に部局横断の「世界に誇る文化都市金沢推進本部」を設け、自らを本部長として各部局長が年三、四回集まり、情報を共有しながら政策立案へとつなげる。
 旅行会社と連携し、テーマに沿って文化施設を巡る旅行プランを作るため、モニターツアーを実施。北陸に注目が集まる時機を狙い、旅行者の滞在日数やリピーター増加につなげる。約三百万円を計上した。
 七月には金沢芸術創造財団内に芸術家対象の相談窓口を新設。活動の場を求めるアーティストに発表の場や国の補助金などを紹介する。六百九十万円を盛り込んだ。市役所第二本庁舎でしているランチタイムコンサートを金沢駅もてなしドーム地下広場などでも開催。どこでも音楽が流れる街づくりを目指し出演料などに百五十万円を充てる。
 一般会計補正予算案は、年度途中で発生した追加需要に対応する予備費の減額組み替えを除く実質額で約九十七億七千三百万円。当初予算を含めた総額は千八百四十四億五千五百万円で、前年度当初比3・7%増となる。三月の市長選に伴い当初予算は必要経費に絞った準通年型で編成していた。
 六月二日開会の市議会六月定例月議会に提案する。

問われる 市民との「親和力」

【解説】 「観光地以外にも、都市としての良さを知ってもらう入り口が文化だ」。村山卓市長は、市議会への予算説明会後の取材に、文化政策に力を注ぐ理由をそう説明した。
 金額は大きくなくとも多くの文化政策でさまざまな切り口をそろえた。歴代の市長が育ててきた「文化都市金沢」に、地元出身ではない外部の視点から磨きを掛けられるか、が予算化した事業で試される。
 市長は取材に「トップダウンで発しただけでは、政策の説得力、浸透力が出てこない。深めていくために周囲との議論が必要」とも語った。市長選の期間中は「親和力」という言葉を繰り返した。文化は行政だけではつくれない。「文化都市金沢」づくりに向けた市民との「親和力」が問われることになる。

(鈴木里奈)

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