本文へ移動

男性の「ムラ社会」警鐘 あす放送 石川テレビ「日本国男村」

2022年5月27日 05時05分 (5月27日 09時52分更新)
五百旗頭幸男副部長

五百旗頭幸男副部長

  • 五百旗頭幸男副部長
  • 28日に放送される石川テレビのドキュメンタリー番組「日本国男村」のタイトルカット

外国人差別にも迫る

 権力への忖度(そんたく)や同調圧力が強すぎる男性中心の「ムラ社会」に疑問符を投げかける石川テレビのドキュメンタリー番組「日本国男村」が、二十八日午後一時五十五分から放送される。七期二十八年の長期にわたった石川県の谷本正憲知事時代の県庁の様子と、差別を受けてきたイスラム教徒の家族の姿を対比させる演出で、ジェンダー問題を軽視しがちな現代社会に警鐘を鳴らす。(河野晴気)
 番組はドキュメンタリー制作部兼報道部の五百旗頭(いおきべ)幸男副部長(43)が手掛けた。五百旗頭さんは前職のチューリップテレビ(富山県高岡市)時代に富山市議の政務活動費不正を追及した映画「はりぼて」で監督を務めている。今回は昨年五月放送の石川テレビでの初作品「裸のムラ」を基に、馳浩新知事誕生といったこの一年の石川県政の動きなども加えて再編集した。
 番組では、県庁と金沢市内に住むイスラム教徒の家族を追った二つのパートが並行して進む。
 県庁では知事を前にほぼ男性の県幹部が居並ぶシーンや、県議会の知事席で女性職員が飲み物の容器の水滴を入念に拭いて準備するシーンを象徴的に見せる。「石川に限らず、日本の縮図を表している。行政の唱えるジェンダー平等や女性活躍は上滑りしている」と五百旗頭さんは話す。
 一方、家族のパートでは、インドネシアから来日して二十年以上の妻が、外国人やイスラム教徒への差別を感じながらの生活を語る。妻は永住権を得たが、日本国籍は取得していない。「国籍を変えても外国人でしょ。日本では顔で判断されるから」
 後半は、新旧知事や森喜朗元首相の過去映像から、時に滑稽に映る権力者の言動を振り返る。五百旗頭さんは「権力を握る人の振る舞いは似ている。結局、同じことを繰り返しているのでは」と指摘する。
 「ドキュメンタリーは堅苦しく思われるが、エンターテインメントの一つ」とコミカルな演出も意識したという。「番組を見る人によって解釈は違う。考えるきっかけを提供できたら」と話す。

関連キーワード

おすすめ情報

北陸発の新着

記事一覧