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【石川】コロナよ鎮まれ 魔よけの矢 白山・若宮八幡宮で蟇目神事

2022年5月26日 05時05分 (5月26日 10時28分更新)

力強く矢を引き絞る柏木信勝宮司=白山市若宮で


宮司ら鬼門の方角に向け射る

 鬼門とされる方角に向けて魔よけの矢を放つ「蟇目(ひきめ)神事」が二十五日、白山市若宮の若宮八幡宮であり、同神社の柏木信勝宮司(79)らが、新型コロナ禍の終息などを願って、力強く矢を射った。(吉田拓海)
 弓の名手として伝わる鎌倉時代の武士、山上新保介宗久(やまがみしんぼのすけむねひさ)に由来する神事。同神社が神事を始めた正確な年代は不明ながら、古くから行われているという。
 神社の伝承では、鎌倉時代のある時、空に二つの太陽が出現。将軍から「偽物の太陽を射落とせ」との命を受け、加賀国の富樫介(とがしのすけ)は、弓の腕に覚えがあった家来の山上新保介宗久を推挙。新保介は由比若宮(現鎌倉市)に七日間祈願した後、太陽に化けていた白鳥を見事に射抜いたとされる。
 神事では「表鬼門」にあたる北東と、「裏鬼門」にあたる南西に向けて、柏木宮司が、弓に張られた弦(つる)を鳴らして邪気をはらった。その後、つがえた矢を力いっぱい引き絞って放つと、解き放たれた矢は、大きな放物線を描いて飛んだ。柏木宮司は「これで少しでも早くコロナ禍が収まってくれれば」と期待した。
 松任弓道協会の加賀十四幸(としゆき)さん(56)と、西川寿夫さん(77)も的に向けて二度ずつ矢を射り、命中させた。
 同神社は平安時代末期の創建と伝わり、地元で「若宮さん」の愛称で親しまれている。史実でも、山上新保介宗久は社殿建立に携わったと伝わっている。

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