藤井聡太叡王「最後まで苦しい局面が続いた」3連勝で出口若武六段下し初防衛 タイトル戦13連勝に
2022年5月24日 19時27分
藤井聡太叡王(19)=竜王・王位・王将・棋聖=に出口若武(わかむ)六段(27)が挑む「第7期叡王戦」五番勝負第3局は24日、千葉県柏市で指され、109手で勝利した藤井が3連勝で初防衛を決めた。これでタイトル戦での連勝は「13」に伸び、羽生善治九段(51)が持つ歴代2位の記録に並んだ。
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タイトル戦での最多連勝記録は、大山康晴十五世名人の17連勝。藤井は6月以降、棋聖戦五番勝負と王位戦七番勝負のダブルタイトル戦を控えており、どこまで大山の大記録に迫れるかに注目が集まる。
終局後のインタビューで「攻めを呼び込む戦いとなり、最後まで苦しい局面が続いた」と本局を振り返った藤井。初防衛については「結果を出せてうれしく思う」と語り、13連勝の感想を聞かれると「本局も負けの局面があったと思うので、それについてはあまり気にしていない。来月から棋聖戦、王位戦が始まるので、それに向けて頑張りたい」と答えた。
一方、初のタイトル戦で念願の白星を挙げられなかった出口は投了後、がっくり肩を落とした。終盤いったん優勢になりながらも勝ちを逸した局面については「ペースが来始めたと思ったが、着地が…」と絶句。「全体的に自分の実力だったかな」と必死に声を絞り出した。番勝負については「徐々に慣れてきたが、今日の将棋に負けたことが悔しい」と無念さをあらわにした。
相掛かりから力戦模様となった盤上は、先手・藤井が巧みな指し回しで主導権を握ったが、出口が踏み込むと大激戦となった。一進一退の攻防が続くなか、互いに4時間(チェスクロック使用)の持ち時間を使い切っても形勢は全く互角。1分将棋では藤井劣勢の局面もあったが、最後ぎりぎり抜け出した。終局は午後6時18分だった。
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