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【石川】クレヨンに再生し「茶」お 星稜大生発案 規格外品で5色

2022年5月23日 05時05分 (5月23日 09時57分更新)
学生たちのアイデア、デザインによって誕生したお茶クレヨン(丸安茶業提供)

学生たちのアイデア、デザインによって誕生したお茶クレヨン(丸安茶業提供)

  • 学生たちのアイデア、デザインによって誕生したお茶クレヨン(丸安茶業提供)
  • クレヨンの形をイメージしたポーズを決める(左から)西森美咲さん、小林愛弓さん、中国人留学生の楊妃さん=金沢星稜大で

需要減、担い手不足… 苦境に希望描く

 規格外で捨てられている茶の葉を原料にした「お茶クレヨン」が金沢星稜大(金沢市)の学生の提案によって誕生した。事業費はクラウドファンディング(CF)で募ったところ、七十三万円余りが集まった。学生たちは「担い手不足で、荒れた茶畑が増えている。お茶クレヨンを通じて日本の茶文化の現状を知ってほしい」と呼びかけている。(沢井秀和、島将之)
 お茶クレヨンを作ったのは滋賀県甲賀市の「丸安茶業」。製造過程で廃棄される規格外の茶葉や粉の有効活用法を、創立百五十年記念事業として昨年から考えていた。新型コロナウイルス禍で、冠婚葬祭の引き出物、お茶そのものの需要が減る中、「業界を盛り上げたい」との思いもあった。
 以前から商品開発で連携していたコンサルタント会社「キビィズ」(東京)と金沢星稜大の岸本秀一教授(57)の指導でマーケティングを学ぶ学生らとともに昨年五月に企画を始めた。
 学生たちは甲賀市の茶畑を見学して生産者が減り、放置されている茶畑、製造過程で廃棄される茶葉や粉の現状を目の当たりにした。高橋悠月(ゆづき)さん(21)らが「身近なクレヨンをお茶で作ることで、この問題を知ってもらうきっかけにしてもらう」と提案。学生たちがクレヨンメーカー十五社に問い合わせ、製造の可能性を調べた。多くが「水分が多すぎる」と断る中、野菜の葉を原料にした「おやさいクレヨン」を販売している「mizuiro」(青森市)が応じ製品化した。
 学生はロゴマークや包装のデザインも挑戦。何度か駄目だしを受けながら試行錯誤を重ねた。その結果、ほうじ茶と煎茶のほか、かぶせ茶、玉露、抹茶のパウダーをそれぞれを練り込んだ五色が完成した。
 西森美咲(みさき)さん(21)、小林愛弓(あゆみ)さん(21)、中国人留学生の楊妃(ようき)さん(26)は「自分たちの考えがどんどん形になっていった。予約の方からのメッセージが励みになった」「みんなで協力してつくるのが面白かった」「オンラインで何度も打ち合わせしたが、報告、連絡、相談の大切さを知った。新しい価値を生み出す喜びがあった」と笑顔を見せる。
 丸安茶業の営業部長、前野安治さん(34)は「今回のコラボレーションがなかったら、お茶クレヨンは生まれなかった。大学生ならではのアイデアが刺激になった」と話す。
 クレヨンセットなどのCFの返礼品は近く発送される。一般商品化は現段階では決まっていない。

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