【中日】柳は勝利へやれることは何でもやる ゴロアウト12の投球術と異例の試合前ティー打撃
2022年5月23日 06時00分
◇22日 広島1―0中日(マツダ)
痛恨の1球にも、柳は決して下を向かなかった。0―0の6回、先頭の代打・堂林にカットボールを左翼席に運ばれ、決勝ソロを浴びた。直後に落合ヘッド兼投手コーチがマウンドに駆けつけるまで、バックスクリーン後方の大型ビジョンを凝視し続けた。
さっと切り替え、8回途中まで3安打で失点はこれのみ。「1点もやらない気持ちでマウンドに上がりました。個人的には反省点ももちろんあって悔しいですけど、悲観する内容ではないと思う」。援護なく2敗目も、存在感が際立った。
試合前まで今季の広島戦は、いずれもバンテリンドームナゴヤで2戦2勝の16イニング無失点。連敗ストップを託された敵地でも、赤ヘルキラーぶりを存分に発揮した。直球もカットボールを中心とした変化球も、低めの両サイドへ。5回1死まで無安打投球と、2試合連続2桁得点の相手の勢いをそいでいった。
積み重ねた22個のアウトのうち、ゴロアウトが12(1犠打含む)。「相手が積極的に振ってくると初回から思ったんで、なるべく手を出させるボールを意識して。その結果じゃないですか」。投球術が光った中で、被弾はカットボールが真ん中へ。「打たれたんで何もないです」と言い訳はしなかった。
勝利への貪欲さは、マウンド以外でも表れた。カード初戦の20日の試合前練習では投手陣でただ一人、ティー打撃を敢行。「練習するのは普通だと思います」と涼しい顔だったが、敵地では異例。やれることは何でもやった。
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