慶大、日本代表監督など歴任の後藤寿彦さんが地元岐阜・朝日大の総監督に就任「もうひと踏ん張り」【大学野球】
2022年5月21日 06時00分
故郷の岐阜で最後のご奉公を―。慶大元監督で社会人野球の強豪チームで総監督などを歴任した後藤寿彦さん(69)が、4月から東海地区大学野球連盟岐阜県リーグに所属する朝日大の総監督に就任した。生まれ故郷である岐阜に住まいを移し、骨を埋める覚悟で指導に当たる。
いくつもの修羅場をくぐってきた指揮官が岐阜に戻ってきた。慶大監督を8年間務め、日本代表監督も経験した後藤さん。総監督などを務めたJR西日本の役職を退任し、4月から朝日大総監督に就任した。岐阜市内に居を移し「もうよそには行かない。やっと岐阜に帰れた」と故郷に骨を埋める覚悟を決めた。
後藤さんは2007年に岐阜県野球協議会の設立に理事長として携わった。小中高大や社会人の垣根を越えた野球技術の向上などを目指す中で、当時から朝日大と縁があった。総監督就任の打診を受け「故郷でもうひと踏ん張り頑張れる機会をつくってもらった。感謝です」と決断した。
野球指導の原点は慶大監督時代にさかのぼる。1994年に母校の監督に就任。進学校出身の選手も多い中「欠点を見るのは簡単。いいところを見る。上達してうまくなったら人間は自然と欲が出る」とどうすれば選手がモチベーション高く取り組めるかに苦心した。後にプロ野球で活躍する高橋由伸さん(元巨人)や山本省吾さん(元オリックスなど)ら多くの選手を育て上げた。
総監督としてチーム全体を見る「GM(ゼネラルマネジャー)」としての役割ながら練習グラウンドにも顔を出す。監督やコーチと話し合いながら「時間が許す限りはグラウンドに出て、いろいろなアドバイスをしたい」。69歳になった今も野球への情熱は冷めない。
朝日大は今春のリーグ戦で5勝7敗の5位。2014年秋を最後にリーグ優勝から遠ざかっている。「いい成績を残せば脚光を浴びる。自然とその視線や期待に応えないといけない。勝つことが学校の代表として外にいる時も責任が芽生える」。試合に勝つことが人間成長につながる―。その信念を朝日大でも体現する。
▼後藤寿彦(ごとう・としひこ) 1953年5月14日生まれ、岐阜県各務原市出身の69歳。岐阜高、慶大では強肩強打の内野手として活躍し、慶大4年春には三冠王に輝いた。社会人野球の三菱重工三原に進み、79年には三菱重工広島の補強選手として都市対抗野球優勝に貢献。94年から母校・慶大監督を8年間務め、2001年から2年間は日本代表監督にも就いた。退任後は西濃運輸の監督、総監督、JR西日本の総監督などを歴任した。
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