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【北の富士コラム】どうやら隆の勝は優勝を意識しているらしい この調子ならまんざら冗談には聞こえない

2022年5月19日 05時00分

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隆の勝(右)が寄り倒しで豊昇龍を破る

隆の勝(右)が寄り倒しで豊昇龍を破る

◇18日 大相撲夏場所11日目(両国国技館)
 残すはあと4日。混迷を見せていた優勝争いも、かなり絞られてきた。2敗は隆の勝ただ一人。3敗が5人。この中から優勝力士が出ると思っている。
 2敗の隆の勝は豊昇龍に右四つに組まれてしまったが、豊昇龍のやや強引な上手投げに乗じて攻勢に転じ、土俵際の投げの応酬を寄り倒しで制した。不利な体勢にも、落ち着いて相手の投げを打ち返した冷静な判断は見事であった。
 負けた豊昇龍は立ち合いからペースを握ったが、あまりにも強引すぎてしまった。気の強さで墓穴を掘ったのは惜しまれる。どうやら、隆の勝は優勝を意識しているらしい。この調子なら、まんざら冗談には聞こえない。
 照ノ富士も、阿炎を気力あふれる相撲で一蹴した。隆の勝との対戦が終わっているだけに他の力士頼みではあるが、3敗を守るとまだチャンスは残されている。
 霧馬山と宇良は、まだ対戦はしていない。佐田の海や一山本も互いに対戦を残しているので、まだまだ優勝の行方は全く分からない。予想するのも簡単ではない。少し面白くなってきたので、残る4日間が楽しみである。
 私は十両の方が気になる。熱海富士が一歩後退したのは残念だが、元気の良い相撲を見せているので力を落とすことはない。左はまわしを引くまで辛抱すること。抱え込んだまま寄らないこと。今年中に幕内へ上がれば上出来である。
 北の若も12日目から再出場することになった。最低でも、あと2番勝たねば十両から落ちるだろう。死ぬ気で取ってこい。
 それから、10日目の取組だが幕下で獅司と狼雅を対戦させていたが、私は「どうか」と思っている。今、両力士の母国は戦闘状態になっているのに、どうして残酷な取組をつくったのか理解に苦しむ。
 日本人同士でも親戚など血縁関係があれば、対戦はさせないことになっている。今、ロシアとウクライナは戦争をしているのに、なぜこのような時に対戦させるのか。2人がどんな気持ちで土俵に上がったかと思うと、審判部の無神経さに腹が立つ。
 お客さんは2人に温かい拍手を送っていたらしいが、おそらく複雑な気持ちであったろうと思います。私の言い分はおかしいでしょうか。18日の朝に新聞を見てから気分が悪い。
 審判部に質問しよう。どうしても、対戦させる理由はあったのか。他に対戦させる相手がいなかったのか、はっきりしてもらいたい。以上。(元横綱)
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