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 「いつまでもキラキラした存在」  亡き赤ちゃんの手形足形装飾 親元にジュエリー贈る  小浜のネイリスト 

2022年5月18日 05時05分 (5月18日 11時27分更新)
有野さんが作った足形ジュエリー

有野さんが作った足形ジュエリー

  • 有野さんが作った足形ジュエリー
  • ピンセットで小さなジュエリーを挟んで貼り付けていく=いずれも小浜市内で
 小浜市小浜神田のネイルサロン「monet.(モネ)」を営むネイリストの有野美保さん(34)=同市=は、死産や流産で亡くなった赤ちゃんの手形や足形を、ネイル用のジュエリーで飾り付けて親元へ贈っている。自身も六年ほど前に胞状奇胎による流産を経験した。「亡くなった赤ちゃんも大切なわが子。赤ちゃんがずっといとおしくキラキラした存在でいられたら」と願いを込める。 (牧悠平)
 活動を始めたのは三月。友人の堀井斉未(まさみ)さん(33)=同市=が赤ちゃんを死産で亡くした月だった。「自分と同じ境遇にいる友人に、ネイリストとして何かできないか考えを巡らせた」と話す。
 有野さんは以前、死産や流産を経験した友人たちから「病院からもらう赤ちゃんの手形や足形は、紙にぽつんと押されているだけで無機質。仏壇に飾りにくい」という話を聞いていた。堀井さんから足形のコピーをもらい、ネイル道具で装飾して贈ることにした。
 コピーの上に透明な板を置き、ネイル用のジュエリーで足形を埋めるように貼った。一ミリ〜二センチの大きさのジュエリーをピンセットで挟んで飾る繊細な作業。赤ちゃんの名前や「誕生日」も添え、板を写真フレームに入れて届けた。
 受け取った堀井さんは「かわいくて、ただただうれしかった。ずっと未来に残せるものだから」と話す。今は仏壇脇に飾ってある。代表を務める自助グループ「天使の母の会福井」(小浜市)でも、有野さんを講師に招き、会員らと手形足形ジュエリーを作る教室を開くことにした。
 有野さんはこれまで、死産の経験がある友人四人に足形ジュエリーを贈った。要望に合わせて、ジュエリーの色を変える心配りも。仕事の合間を縫って取り組んでいる。
 有野さんは「私の時は手形や足形を残せなかった。だからこそ、残せた人たちの力になりたい」と穏やかに話す。

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