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【北の富士コラム】この分だと3大関全員が負け越すかもしれない。めったにないので一度見てみたいものだ

2022年5月18日 05時00分

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翔猿(右)を攻める御嶽海

翔猿(右)を攻める御嶽海

◇17日 大相撲夏場所10日目(両国国技館)
 9日目は原稿を休ませていただき、本日はテレビでのんびり相撲観戦。上位陣が総崩れで、優勝争いの方はしっちゃかめっちゃかで悲惨な状態になってしまったが、ただの一介の相撲ファンの気持ちで見ていると、予想のつかない優勝争いも大して気にならない。かえって面白いと感じる人が多いのかもしれない。
 私たちは立場上どうしても相撲内容を重視して見がちだが、客観的に見ると相撲は楽しければよいのである。だから弱い大関でも面白い相撲さえとってくれたら惜しみなく拍手を送ってくれる。実に相撲ファンは優しい人が多い。「相撲を好きな人に悪い人はいない」と昔の親方衆は言っていました。私も評論家ではなく、肩の力を抜いて見ていたが、いつもより楽しく見られた。
 優勝争いの先頭を走る隆の勝が遠藤と物言いがつく相撲になったが、軍配通りで2敗を守った。琴ノ若も玉鷲に当たり負けすることなく、堂々と力強い相撲で成長著しいところを見せた。土俵際でしぶとく残し、逆転勝ちが多かったが、この当たりを忘れないように。
 霧馬山は阿炎の突っ張りに臆することなく、逆に勝って7勝目。この力士は着実に力をつけてきた。立ち合いも当たれるようになって、押されることがなくなった。少し化けてきたようだ。
 貴景勝は北勝富士に押し負け、あえなく5敗目。少し持ち直したかと思っていたが、引いて自滅した。どうも相撲に集中できていないようだ。正代は若隆景の左四つからのおっつけに絞り上げられ、一気に寄り切られた。若隆景もようやく会心の相撲がとれだした。何とか勝ち越してもらいたい。
 正代は一度、大関を明け渡して出直した方がいい。まるで相撲になっていない。御嶽海も翔猿に勝ったが、やっと5勝目。この分だと、3大関全員が負け越すかもしれない。これはめったにないので、一度見てみたいものだ。
 照ノ富士は鼻息の荒い元気者、豊昇龍をがっちり左四つに組み止め、危なげなく寄り切って3敗を死守。あと5日、満身創痍(そうい)の体にむち打って頑張れ。
 本日はよく物言いがついたが、これはいいことだ。先日の正代と豊昇龍の相撲は明らかに審判部のミスだった。今場所から部署の変更で、新しく審判部員になった人が多いので、まだ慣れていない。とっさに手を挙げるのは勇気がいるが、空振りでもいいから、どんどん物言いをつけてもらいたい。
 物言いはお客さんも喜んでくれる。行司の中にも上手、下手があるので、時には勉強会でもやるべきである。あまり出過ぎたことを言うと嫌われるので、このくらいにしておきましょう。
 それではご飯でも食べます。酒田の妹から、魚の煮付け、タケノコと鰊(ニシン)の煮付け、ホタルイカの塩辛、ご飯のおかずというより、日本酒に合いそうだ。正代が不調なので、熊本から馬刺しが送られてこない。正代、頼むから頑張ってくれ。こんな時だけ応援しても虫が良すぎるね。ではまた明日。天候が不順ですが、皆さんも気をつけてください。(元横綱)
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