「受診控え」しないで! コロナ禍で長期化の恐れ
2022年5月18日 05時05分 (5月18日 05時05分更新)
新型コロナウイルス禍の収束が見通せないなか、感染リスクを避ける理由で病院に行かない「受診控え」の長期化が懸念されている。学校の健康診断で歯科医院などの受診を勧められても受診しないケースが目立つほか、がん検診の受診者数もコロナ前の水準に回復していない。医療関係者は必要な通院や検査受診を避けないよう呼びかけている。 (中山岳)
「コロナ前と比べ、来院する患者数は完全に戻っていない」。内科医で岐阜県保険医協会の永田正和副会長はそう話す。
受診控えは一回目の緊急事態宣言が出た二〇二〇年四月以降、各地の医療機関で起きた。最近はワクチン接種が進んでいるものの、永田さんは受診控えはまだあるとし「一日に二回飲まなければならない薬を一回だけに減らして病院に来る間隔を延ばしたり、年に一回の特定健康診断を受けなかったりする人もいる」と述べる。
長引くコロナ禍による受診控えは、子どもの健康にも影響しかねない。
同協会は昨年二〜三月に県内の小中学校、高校、特別支援学校にアンケートを実施し、計三百九十五校が回答。二〇年度の虫歯や視力を調べる学校健診で医療機関の受診が必要と診断された児童、生徒のうち受診していない...
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