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腕を振る偽装で最遅99キロ…打者の体勢崩す中日・柳の“進化したカーブ” 唯一の苦手球種を改善し「勝負球に」

2022年5月16日 11時22分

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巨人に勝利し、石橋とグータッチを交わす中日先発・柳=15日

巨人に勝利し、石橋とグータッチを交わす中日先発・柳=15日

◇渋谷真コラム・龍の背に乗って ◇15日 巨人3―9中日(東京ドーム)
 3度目の正直で巨人を倒した隠し味は、カーブだった。この日の柳は、全124球のうち、1割強にあたる14球がカーブ。前回の巨人戦(4月22日)では、1回に岡本和にそのカーブをとらえられ、先制打を浴びた。以後、5月はほぼカーブを封印していた。
 「今日はリリースの感触が良かったし、打者の反応を見ても良かった」
 内野ゴロが2、外野フライが3。空振りも2球奪った。前回は崩せなかった打者の体勢を、緩の球種で崩せた。
 そもそも以前から投げていた球種のリニューアルを決めたのが開幕直前。自分の映像を見て「いかにもカーブを投げている感じ」なのが気に入らなかったからだ。スピン量を確保するために、切る感覚で投げていたのを「抜く感じ」にした。結果として114~118キロだった球速帯が、この日の最遅は99キロ。ただし「球速を遅くするのが目的じゃない」。あくまでも腕を振り、打者に偽装するのが目的だ。
 「僕の中では去年までのカーブとは別ものなんです。新球は言い過ぎだけど、改良よりは上。去年までは頼れるボールじゃなかったし、限界を感じたので。今年は勝負球にしたいんです」
 2冠に輝いた昨季の柳だが、球種別ではカーブは48打数(12安打)だった。全620打数の1割に満たないのは、本人の言葉通り「頼れるボールじゃなかった」からだ。速い順からストレート、カットボール、シンカー、スライダー。ここにカーブの質が向上した。
 トラッキングデータも参考にはするが、頼りになるのは打者の反応だ。前後左右に打者の体を動かすのが柳の真骨頂。3回には前回打たれた岡本を泳がせ、ファウルを打たせたところで確信した。あらゆる球種でカウントを取れ、勝負もできる。勉強に例えれば、唯一の苦手科目がレベルアップした。投手としての平均点も総合点も上がったということだ。

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