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ヘリ運航開始 見通せず HP予約停止状態 福井空港−テーマパーク 

2022年5月13日 05時05分 (5月13日 10時02分更新)

4月の運航構想発表時、試験飛行が行われた=坂井市の福井空港で

セレスティアル航空のホームページ。案内先の会員登録ページは受け付けが停止されている

 四十年にわたり定期便が飛んでおらず、活用法が課題となっている福井空港(坂井市)で、都市部のテーマパークとの間をヘリコプターで結ぶ運航構想が浮上した後、サービス開始の見通しが立たず、困惑が広がっている。五月から開始するとしていた運航会社のホームページでは予約受け付けが停止されており、これまでに運航実績も確認されていない。 (浅井貴司、山本洋児)
 構想は、セレスティアル航空(東京都)の浜津昌泰社長が、四月二十七日に福井空港で発表した。発表に先立ち開かれた県主催の空港利活用の大会では、杉本達治知事や各市町の首長らが浜津社長と同席していた。
 構想によると、福井空港と東京ディズニーリゾート(千葉県)を一時間二十四分で結び、運賃は片道二万二千円程度。他の行き先としてユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪市)や県立恐竜博物館(勝山市)も挙げていた。
 同社は二〇二〇年九月設立で、旅客運航は今回が初めてとなる。ホームページで会員登録をした上で予約するシステムをとり、予約があれば五月一日から運航できるとしていた。その後、予約ページは「一回目の会員登録を締め切った」との表示が続いた。十一日に更新され、十六日ごろに登録再開、七月ごろに予約受け付けとの予定が発表された。本紙は同社に複数回にわたって電話取材を試みているが、応答がない。
 一方、国土交通省への取材で、五月一日時点では運航できる状態になかったことが判明した。同社から航空運送事業の許認可に関する相談はない。実際の運航を他社に委託する航空運送代理店業経営の届け出については六日に問い合わせがあり、同日中に書式をメールで送信。書類に不備がなければ数日で届け出が完了するが、十一日時点で返信はないという。
 構想発表後、運航開始予定まで四日間と短かったことなどから、航空ファンらの間では対応を疑問視する声が上がっていた。同社の事業紹介ページに取引実績のない他社の情報が掲載され、この会社が削除を申し入れる動きもあった。
 ベテラン県議の一人は「予約受け付けは延期されたが、実際に運航するかどうか疑問。県が開いた大会後に運航見通しが示され、期待した県民は多い。お粗末な話だ」と話す。
 福井空港は一九七六(昭和五十一)年に定期便が休航となり、現在は個人所有のプロペラ機、ヘリコプターなどが発着。県は小型ジェット機などの運航を担う民間企業を積極的に誘致する考えを示していた。空港を管理する県の担当者は「活用の申し出自体は大変ありがたい。法的根拠は担保するよう求め続けている」としている。

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