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新型コロナ対策 知見生かして効果的に

2022年5月13日 05時05分 (5月13日 05時05分更新)

 大型連休が終わり、新型コロナウイルス感染症の拡大が懸念される。流行の始まりから約二年半がたつ。これまでに得られた知見を生かした効果的な対策を徹底することで、感染拡大防止と社会経済活動の両立を図りたい。
 東京などでは新規感染者が連休明けから微増傾向にあるものの、十一日に開かれた厚生労働省の専門家会合は、連休中は診療や検査数が通常より少なくなっており、全国的に感染増加に転じたかどうか判断できないと分析した。
 ただ、これまでも年末年始や夏休みなど人の移動が増えるイベント後には感染が拡大している。
 連休を終えた今後は、新規感染者が増えると想定し、油断することなく感染対策を続けたい。
 効果的な対策の一つはワクチンだろう。三回目の接種率は高齢者では88%だが、国民全体では約55%にとどまる。若い世代の希望者への接種を進める必要がある。
 若ければ感染しても軽症で済むと思われがちだが、周囲の高齢者や子どもを守るためにも接種は効果的だ。政府は引き続き、ワクチンの効果や副反応などの情報を積極的に伝え続けるべきだ。
 感染者は二十代では増加が見られる。若い世代で感染者数が増えると、高齢者にも広がることが分かっている。高齢者施設や医療機関では定期的な検査実施と併せ、症状が悪化した場合、すぐに医療が受けられるよう、態勢整備を引き続き進めるべきだ。
 各個人ができる対策も再確認しておきたい。屋外で周囲に人がいない場合などは、マスクを外しても感染を広げるリスクは低いが、マスク着用を一気にやめて感染を広げた海外の例もある。
 マスクには感染予防効果があることが分かっている。飲食の場でも可能な限りマスクを着用するなど、効果的な対策は続けたい。
 緊急事態宣言の発令やまん延防止等重点措置適用のない今年の大型連休中、各地は多くの人出でにぎわった。長く我慢を強いられた後であり、久しぶりに外出を楽しんだ人も多かったことだろう。
 感染対策の軸足は、医療逼迫(ひっぱく)を招かないよう態勢を整えつつ、社会経済活動を活発化して日常を取り戻すことに移っている。政府は感染状況に応じた効果的な対策を講じるとともに、行動規制を緩める場合、その手順と効果を国民に対して丁寧に説明すべきだ。

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