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ウール廃材の肥料化目指す 四日市農芸高と紳士服・御幸毛織

2022年5月13日 05時05分 (5月13日 14時43分更新)
ウールの混ざった土にトマトの支柱を立てる生徒ら=四日市市河原田町の四日市農芸高で

ウールの混ざった土にトマトの支柱を立てる生徒ら=四日市市河原田町の四日市農芸高で

 四日市農芸高校(四日市市河原田町)の生産技術コースと名古屋市の紳士服メーカー「御幸毛織」の四日市工場(四日市市中川原)は、製造過程で廃材となったウールの原毛を農作物の肥料に活用できないかと可能性を探っている。今学期は授業で、ウールを混ぜた土と化学肥料を混ぜた土、土のみでそれぞれ夏野菜を育て、収穫数の違いを調べる。
 同社の四日市工場は、スーツや学生服の生地の製造を手掛けている。ウールの原毛を糸にするには細長い繊維が必要だが、製造の過程で短いものや繊維のかたまりが出るため、その一部は廃棄しているという。
 同社は、SDGs(持続可能な開発目標)の観点から原毛の活用策を検討し、ウールには窒素やリンなど農作物の成長に必要な成分が含まれていることに着目。昨年四月、工場の敷地でウールを混ぜた土でトマトを育てたところ、ウールなしの土で育てたトマトより発育が良かったという。ウールの肥料としての実効性をさらに確かめようと、同校に共同での調査を持ち掛けた。今後、トマトを含む複数の野菜を育て、肥料としての可能性を探る。
 十一日には、同校の畑で二、三年生の生徒十人が社員七人に作業方法を教えながら、すでに植えてあるトマトの支柱立てと、わき芽の除去、枝豆の苗植えを行った。今後、ナスやオクラなども植える。三年の石田大知さん(17)は「ウールなら化学肥料よりも環境にも優しい。成果が表れて実用化に近づくとうれしい」と話し、同社の中川雅規工場長(48)は「繊維業として新たな試み。将来的には持続可能な農業につなげていけたら」と期待を寄せる。
 (篠崎美香)

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