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24年大河ドラマは「光る君へ」 紫式部題材  県内に追い風 

2022年5月12日 05時05分 (5月12日 10時02分更新)

 新幹線延伸の年 観光誘客へ

十二単(ひとえ)をまとった金色の紫式部像=11日、越前市の紫式部公園で


 NHKは十一日、二〇二四年放送の大河ドラマのタイトルが「光る君へ」で、主人公の紫式部を吉高由里子さんが演じると発表した。脚本は大石静さんが手がける。
 物語は、平安時代を舞台に、世界最古の女性文学といわれる「源氏物語」を生み出した紫式部の生涯を、きらびやかな貴族の世界や、心を寄せる最高権力者の藤原道長との関係などを織り交ぜて描く。大河ドラマとしては平将門を描いた「風と雲と虹と」(一九七六年)に次いで二番目に古い時代になるという。
 吉高さんの大河出演は二回目で「たくさんの人が共感できる鮮やかな色彩の大河ドラマになったらうれしい」と抱負を述べた。大石さんが脚本を担うのは〇六年の「功名が辻」に続き二回目。オリジナル脚本で「(大河で)おなじみの人物とは趣が違って挑戦しがいがある。この時代は『華麗なる一族』と『ゴッドファーザー』を足して三倍にしたくらいの権力闘争がある」と意気込んだ。大河ドラマは放送中の「鎌倉殿の十三人」に続き、二三年は「どうする家康」に決まっている。

 喜ぶゆかりの越前市


 NHK大河ドラマが、紫式部を主人公とする「光る君へ」に決まったことに、生涯で唯一、都を離れて生活した場所の越前市では、市民らが「万歳」「とてもうれしい」などと喜びに沸いた。放送は北陸新幹線敦賀開業とも重なり、観光への活性化にも期待が高まっている。
 紫式部は九九六(長徳二)年、越前守(えちぜんのかみ)に任命された父、藤原為時とともに京から越前国に移り、一年余り暮らしたとされる。市内には「紫式部公園」や「紫ゆかりの館」などの施設があるほか、紫式部が書いた源氏物語への理解を深める「源氏物語アカデミー」などの活動も長年行われており、紫式部とのゆかりが深い。
 同アカデミー実行委員会の理事、倉橋良滋さん(67)は「放送をきっかけにたくさんの人に来てもらいたい」と期待する。同アカデミーには県外からの参加者も多く「新幹線開業とも重なる。(誘客のために)いろんなことを仕掛けていかないと」と声を弾ませた。
 金色の紫式部像で有名な紫式部公園(同市東千福町)のボランティアガイドを長年務める藤田辰男さん(70)は「もろ手を挙げて喜ばしい。紫式部に関しては不明確なことも多いけど、ドラマでどのように描かれるのかとても興味がある」と放送を心待ちにしていた。
 山田賢一市長は一報を受け「大変うれしい。市民にとって思い入れの深い紫式部。情報発信や誘客に精いっぱい取り組む」とコメントした。
(堂下佳鈴)

 「機運を盛り上げたい」 知事らも歓迎 

 二〇二四年放送のNHK大河ドラマで主人公が県ゆかりの紫式部に決まったことが十一日、明らかになった。北陸新幹線敦賀開業の年と重なり、県内を舞台とした大河ドラマ誘致を目指す県などの関係者は、誘客への「追い風」と歓迎している。
 県は一五年、市町や経済団体、観光団体と「県大河ドラマ誘致推進協議会」を設立。戦国や幕末明治期に活躍した県ゆかりの人物を主人公とし、県が舞台となるドラマの誘致に取り組んできた。
 紫式部は平安時代の人物で、過去には協議会メンバーから推す声もあったが、主人公候補に挙がることはなかった。
 NHKの発表を受け、杉本達治知事は「ドラマの制作・放送に向けて関係者と協力しながら、機運を盛り上げたい」とコメント。新幹線の県内延伸を踏まえ「このタイミングでの放送をチャンスととらえ、県内の魅力を全国に強く発信していきたい」とした。
 県は三月、映画やドラマの撮影支援に取り組むフィルムコミッションを設立している。事務局を担う県ブランド課の担当者は「簡単ではないが、県内をロケ地にしてもらえるよう働きかけていきたい」との意向を示した。 (山本洋児)

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