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ナインに授ける竜の魂 県春季高校野球、浜松開誠館初V

2022年5月10日 05時05分 (5月10日 09時40分更新)
選手に指示を出す浜松開誠館の佐野心監督=8日、静岡市駿河区で

選手に指示を出す浜松開誠館の佐野心監督=8日、静岡市駿河区で

 第六十九回春季東海地区高校野球県大会の決勝が八日、静岡市駿河区の草薙球場であり、浜松開誠館(浜松市中区)が7−4で静岡に勝ち、初優勝を決めた。躍進を支えるのが、佐野心(こころ)監督(55)=浜松商卒=ら中日ドラゴンズ出身の指導者たちだ。元竜戦士の薫陶を受けた選手たちは、初の甲子園出場を目指して鍛錬に励んでいる。二十一日から始まる東海大会では、昨年の掛川西に続く県勢二連覇を狙う。 (山本晃暉、高橋雅人)

◆元選手の監督、コーチ陣が団結

 「(指導者同士が)お互いの考えを分かりあっているからね」。八日の決勝後、佐野監督は勝因をそう語った。浜松商の外野手として甲子園出場した経験のある佐野監督は中日引退後、二〇一七年に浜松開誠館の監督に就任。同年に元中日投手の古池拓一(こいけたくいち)さん(51)をコーチに招聘(しょうへい)し、今年四月には元中日投手の小島弘務(ひろむ)さん(54)も加わった。
 投手陣の面倒を見る古池、小島両コーチは指導の際に異なった助言をしないよう情報を共有する。今大会で背番号1の山口祥吾投手(三年)は昨秋、ベンチ外だったが、コーチの指導で冬にキャッチボールなど基礎からやり直すと、エースに急成長。七日の静清戦では3安打1失点で完投勝利をあげた。佐野監督は「二人がいなければ、山口はスタンドで応援していたかもしれない」と語る。
 近鉄や中日などで通算404本塁打を放った中村紀洋さん(48)=現中日打撃コーチ=も、一七年から昨年十月まで非常勤コーチを務めた。「フライを打て」「強く、大きく振れ」−。就任当初から「強打者のメソッド」を伝えてきた。非常勤コーチを終える際には、自ら打撃フォームを伝授する動画を選手たちに残した。
 「打撃に関してはノリ(中村さん)の置き土産かもしれない」と佐野監督。強く振る姿勢は選手たちに浸透しており、八日の決勝で勝利を決定付ける本塁打を放った四番の斎藤健介選手(三年)も「中村さんの教えがあってこそ」と手応えを口にする。一九九八年の創部以来、春夏通じて甲子園の出場経験はなく、二〇年の県独自大会で準優勝したのが最高成績。佐野監督は「県代表として恥ずかしくない戦いをして、静岡のチームが王者になれるように頑張りたい」と力を込めた。

◆東海大会で吸収して

 中日・中村紀洋打撃コーチの話 (県大会の初優勝)おめでとうございます。こういう結果になり、とてもうれしい。在籍中に指導したことを続けてくれていると聞き、それが実ってきたのかなと思う。東海大会ではまたランクが一つ上がる。いろいろなものを吸収して、夏の大会に挑んでもらいたい。

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