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【北の富士コラム】初日から荒れた 琴ノ若は一歩も引くことなく正攻法で攻め勝ち 大いにほめて良い

2022年5月9日 05時00分

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琴ノ若(右)が押し出しで貴景勝を破る

琴ノ若(右)が押し出しで貴景勝を破る

初日から土俵は荒れた。幕内前半の取組はこれといった熱戦もなく淡々と進み、後半戦に入る。取組自体は悪くはないが、内容がもうひとつ盛り上がらない。初日だからしょうがないかとあきらめかけたが、若隆景が北勝富士を豪快に小手投げで崩し。力強く寄り切った。
 この一番をきっかけに土俵は一気に盛り上がった。進境著しい琴ノ若が貴景勝のぶちかましと押しに堂々と真っ向勝負に出た。立ち合いに少し押し込まれたが、突っ張りで攻め返すと逆に貴景勝が引いてしまった。その機を待っていたかのように琴ノ若が攻め込んで、そのまま押し出した。琴ノ若の完勝であった。
 高校の先輩でもあり、相手は天下の大関。普通なら気後れしてもおかしくない相手だが、一歩も引くことなく正攻法で攻め勝った取り口は大いにほめても良いだろう。今場所も頑張って2桁の星を挙げると、一気に大関候補に浮かび上がってくる。
 敗れた貴景勝は大関に昇進した頃の輝きを失っている。同じ部屋の隆の勝も別人のようにもろくなっている。2人で稽古に励んでいると聞いてはいるが、2人の相撲を見る限り、その話はとても信じられない。明らかに稽古不足である。
 正代も豊山と十分の稽古をしたと伝えられていたが、この日の相撲はとてもそうは見えない。先場所は辛うじて勝ち越して大関陥落は免れたが、今場所も勝ち越しに四苦八苦すると思われる。
 御嶽海も高安に攻め込まれ、行司に助けられたような一番(?)だったが、薄氷を踏むような相撲だった。それでも勝ちは勝ちだ。2日目からは前に出る相撲を見せてもらいたい。この調子ならば今場所も御嶽海だけが頼りである。
 照ノ富士は、予想通り相撲を取れる状態ではない。2日目次第では休場も十分考えられる。初日が終わったばかりで悲観的なことばかり書かなければいけないのだから、本当に頭がイタイ。
 この分では長い15日間になりそうだ。初日からたくさんのお客さんに入っていただいたのに申し訳ないことであります。私も今場所は不調で途中休場したいくらいだ。
 ところで8日は母の日。コロナ禍の方に気を取られて母の日のことは3年間、忘れてしまっていた。母は27年前に78歳で亡くなっている。心配ばかりかけ、親孝行らしいことは何もしてあげられなかったのが、今さら申し訳なく思っている。
 5人いたきょうだいも、とうとう妹と2人だけになってしまった。「孝行したい時には親はなし」。まさに、その通りであります。皆さんも親孝行してください。
 何だか、年のせいか湿っぽくなってきた。すみません。2日目からは気を取り直して頑張ります。それでは、お休みなさい。(元横綱)
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