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300年超の歴史 DVDに 旧町名復活機に住民制作

2022年5月7日 05時05分 (5月7日 10時27分更新)
完成した金石御船町のDVDと村本祐造町会長=金沢市金石御船町で

完成した金石御船町のDVDと村本祐造町会長=金沢市金石御船町で

▽金石御船町
 町会長「若い人も見て町に愛着を」

 一昨年十一月に旧町名が復活した金沢市金石御船町(かないわおふねまち)の住民が、町の成り立ちや行事を写真や史料で紹介するDVD「御船町の歴史をたどる」を制作した。三百年以上の歴史があり、古い町並みや伝統が残る地域の特徴を一時間四十五分の映像で網羅している。 (古谷祥子)
 金石北一丁目の地名が使われてきた金石御船町には現在、五十四世帯が暮らす。旧町名の復活を機に、町は歴史を生かしたまちづくりの支援協定を市と締結。助成金や町会費を元手に、DVDの制作に取り組んだ。村本祐造町会長(79)は「私自身五十年近く住んでいるが、まだ“よそ者”。歴史ある町について、住民が知る機会になればと思った」と語る。
 住民に呼び掛け、地域と関わりのある写真や動画を集めた。「年配者なら持っているだろうと思ったら、昔の写真を処分していることも多かった」(村本さん)と思いのほか苦労したが、他地域に引っ越した元住民にも声を掛けるなどして、約二千点を収集。約七十年前から現在までの二百〜三百枚に厳選した。
 DVDは江戸時代、殿様が乗る船のこぎ手を務めた足軽三十世帯が住んでいた、という町の由来や歴史を当時の絵図や字幕、ナレーションとともに説明する。「御船町という地名は熊本県とここ、全国に二カ所しかない」と村本さん。毎年八月に大野湊神社の夏季例大祭で先導役となる御船町子供奴(やっこ)や、町会の山車などの伝統行事や住民の親睦活動も含め、二十近くのテーマ別に紹介する。
 約二年半かけて三月に完成し、住民や図書館などに配布した。村本さん宅で完成披露をした際は、当時を懐かしむ人が多く「なかなか先に進めなかった」と苦笑する。村本さんは「昔を知らない若い人にも、町の歴史に触れて愛着をもってもらえれば」と期待する。

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