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浜松まつり準備大詰め 御殿屋台とおはやし3年ぶり復活へ

2022年5月2日 05時05分 (5月2日 19時53分更新)
屋台の照明を調整する天神町の若衆=4月30日、浜松市中区で

屋台の照明を調整する天神町の若衆=4月30日、浜松市中区で

  • 屋台の照明を調整する天神町の若衆=4月30日、浜松市中区で
  • 露店や各組の陣屋が設営された凧揚げ会場=1日、浜松市南区で
  • 葵西組では、凧をトラックに積み込むなど準備が進められた=1日、浜松市中区の葵西会館で
 三日に始まる今年の浜松まつりでは、新型コロナの感染拡大でここ二年は控えられた御殿屋台の引き回しとおはやしが、各町内に限って三年ぶりに復活する。各町では、屋台の修理や点検作業などの準備も大詰め。祭りの開催が間近に迫り、各町は熱を帯び始めている。 (柳昂介)
 薄暗い神社の境内を屋台の光が照らすと、子どもたちが「わーっ」と跳ねたり、手をたたいたりして喜んだ。「ドンドン」「ピーヒャララ」。浜松市中区天神町の「天組」は三十日夜、屋台の上でおはやしの練習をした。大人たちは、子どもの顔が映えるように電球やちょうちんの位置を調節した。
 天神町では、カビや虫食いなどを防ぐ虫干しを年一回して屋台を保全している。四月上旬からは車輪の点検などもしてきた。同町の屋台は彫刻が細かく、壊れた所もあったが修復し、すっかり元通り。池田訓三組長(49)は「やっぱり屋台は華やかで、歴史を感じる。今年は無事に子どもたちが乗れてよかった」とほほ笑む。
 四月中旬には、町内を巡り、車輪やブレーキに異常がないかを確認。二十年以上屋台の整備をしてきた後藤高太郎さん(60)は「しっかり走ってくれそう」と太鼓判を押す。年々参加者は減り、高齢化も進んでいる。池田組長は「若い人が集まってくれないと、引き回しは大変。でも、当日になれば人は集まってくれるはず」と期待する。
 同町でおはやしを担当するのは小学四〜六年生。全員が初参加だ。山口菜々子さん(11)と山崎奏音さん(12)の六年生二人も初めて屋台の上に乗った。山崎さんは「ずっと見てきた屋台に乗れてうれしい」、山口さんは「屋台では、普段練習している場所と音の響き方が違った」と話す。
 御殿屋台の設計や施工を四十年以上続けてきた浜松市東区の早川真匠(しんしょう)さん(66)も「二年間、屋台が動かなかったので寂しかった。久しぶりに動くのが楽しみ」と話す。
 修理点検の依頼は、二年間ほとんどなかったが、今年は三件。例年の十件以上に比べると少ないが、「町内の笛や太鼓の音が聞こえてくれると、うれしいね」と笑顔を見せる。
 早川さんは自分が作った屋台が動く姿を楽しみに仕事を続けている。「まつりになると、年齢に関係なく皆が子どもみたいな顔になる。伝統の灯を消さないようにしてほしい」と願った。

◆凧揚げ会場の露店 間隔空けて設置

 浜松市南区の凧(たこ)揚げ会場では一日、各町内の陣屋が設けられるなど準備が進められた。三年ぶりに観客を入れることから、露店や飲食スペースも設置された。
 今年の凧揚げ会場の観客は三万人が上限。検温所を設置し、入退場者数のカウントもする。観客席は設置しない。
 露店は百店舗以上が出店する予定で、二メートルの間隔を空ける。アルコールの提供は禁止する。対面しない百席ほどの飲食スペースが設けられ、そこで着席して食べることとしている。浜松まつり統監部の伊藤安男部長(69)は「露店があると、まつりの雰囲気が違う。子どもたちも喜んでくれるはず」と期待する。
 準備段階から各町の会所では、検温や手指消毒を呼び掛けている。本番でも、参加者の名簿や住所を提出してもらう。伊藤部長は「感染対策をしっかりして、今年のまつりを成功させ、来年につなげたい」と気を引き締めた。
 一日は各町でも準備が進められた。中区葵西組は、三日朝に会場まで運ぶ予定の計十一枚の凧を大型トラックに積みこんだ。組長の権代(ごんだい)正樹さん(67)は「二年間参加できなかった分、一致団結していきたい」と話した。 (柳昂介、大岡彩也花)

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